韓国：コルモッカンソンククス 골목안손국수 (安東)
評価：4/5点
安東ククスを食べたいと狙っていた店の前まで来たら、閉まっている？と一瞬がっかりした。店舗に見える部分の殆どは物置かなにかになっているようで、横にかろうじてある入口があるのを見つけて、ほっとしながら入っていった。すると、厨房らしき部分が見えるがだれもいない。でも、仕込みはしているようだ。声を掛けると、お店の人が出てきて、更にその奥にある客席スペースに案内してくれる。本来の店のレイアウトの逆をいっている不思議な作りだ。最初客がいなくて心配したけど、まだお昼前だったからのようで、我々が食事をしているうちに、徐々に増えていった。
まずは、気になっていたククスを注文。「安東式のククス」は、小麦に大豆の粉（きなこ）を混ぜて作った麺なのだ。メニューには「손국수」となっていて、つまり、手作りククス、自家製麺と言いたいのだろう。 麺をスープに直接入れて茹でるので、汁にとろみがついているのも特徴の一つ。薄味で優しいスープだ。ほっとする美味しさ。
もう一つは、メイルモパッ（메밀묵밥）を注文。ぱっと見たところ、トットリムッ（どんぐり豆腐）に似て見えるけれど、全く別物。メイルモッは蕎麦粉でできていて、蕎麦豆腐と言えば言いのだろうか。期待していた蕎麦の香りはわからなかった。こちらも、優しい味で、強烈な韓国料理が続いた時の一休みになる。メイルモッ同様、トットリムッ（どんぐり豆腐）で作る類似のものも韓国料理には存在するらしい。どちらも韓国人的にはビビンバの範疇だとか。ただし、コチュジャンは使わないところが、ご飯を使ったビビンバとの大きな違いらしい。トットリムッ版もどこかで見つけたら食べてみたいものだ。
バンチャが並ぶのは普通なのだが、ご飯まで出てきたのでびっくり。やはり韓国人はここでご飯も食べるのか。店のおじさんが、葉っぱにご飯とおかずを載せてと味噌や醤油をつけてくるんで食べるのだと教えてくれた。これが、また美味しいのだ。キビ入りのご飯だけでも十分おいしいが、甘味噌やジャコとよくあう。そして、ここのキムチは新めでシャキシャキして好みだ。
我々は食べていないものの、メニューには「들깨국수」というエゴマを擦ったのがたっぷりのスープ麺もあり、注文している人が多いのか、エゴマの香りが漂っていた。