Bali:シンガラジャへの道

“20231006-toNorth”
シンガラジャへの峠道

未踏の地、バリ島第二の街シンガラジャへ雨季になる前に一泊旅行(2023/10/05〜06)。その時の道中で気がついたことなどのメモ。

数年前に、バリ植物園とベラタン湖の Ulun Danu Beratan 寺を日帰りで訪れた時に、Baturitiエリアまでは行ったことがあった。街道沿いに果物などのお土産物を売っている店がたくさん出ていた記憶がある。

“20231006-strawberry”
いちご畑

今回は苺の旬の時期で(通常は7月から9月で、今年は少し後ろにずれ込んでいる模様)苺がたくさん並んでいた。いちご狩りも各地でやっていた。そういえば、前回はいちご狩りの看板を見ながら、やっている気配がなくて首を傾げていたのだ。バリの苺は、以前ウブドで試食したとき今一つだったのでバリで苺を買うことはないだろうなと思っていた。今回、あまりにもたくさん売っているので、試してみようかという気分になって、出店に寄って味見をさせてもらった。美味しい!やっぱり、産地で旬の時期に買うのが大切なのねと思いながら、たっぷり購入。

苺といえば、シーズンには、苺のズッパ、苺のムース、苺のタルトと毎年恒例で作っていたものがあるのだ。気を良くして、その数日後にネットで販売しているのを見つけてさらに買い足して、ズッパを作ったりと楽しんだ。次のシーズンからは、シーズン中にBaturiti方面へ出かけるか、ネットで取り寄せて年に数回はイチゴを食べることにしよう。

“20231006-IngaTree”
インガの木

同じ露店でインガも売っていた。インガも今が旬のようで、いっぱい売っていた。苺のちょっと後に旬が来るのかも。そして、途中いっぱい実っているのも見かけた。豆を開けると白いふわふわのワタが顔を出す。これは土曜市で買って食べたことがある。インドネシア語では Buah Salji(雪果)と呼ばれ、英語では Ice Cream Beans アイスクリーム豆というらしいが、市場ではインドネシア語を英訳した Snow Beans という表現を使っていた。

“20231006-Inga”
インガの実

このワタの部分を食べるという変わった豆。甘くて美味しい。我が家に仕事に来てくれるバリ人二人とも、インガを知らなかったので、「なぜ?私はバリでしか出会ったことないのに?」と思ったら、どうやらバリで見かけるようになったのはここ数年らしい。山の涼しいところで採れなくて、足が早いので、ほとんど地元でしか出回らないのだろう。それで、我が家の近辺をテリトリーに生きている二人は知らなかったのか。中南米各地にはあるようで、大木になるので、コーヒープランテーションで日除けに使われるそうだ。そういえば、ペルーでもっと長いのを食べたことがあったのを思い出した。仲間だったのか。

“20231006-BayamGoreng”
バヤムの姿揚げ

沿道沿いの露店には、ぜひとも買って帰りたいと思っていた揚げバヤムもあったので、それも購入。バヤムはアマランサス(アマランス)と呼ばれる植物の一種。葉っぱ自体はどこでも生えているが、葉っぱのままの形で揚げてあるのは、このあたりでしか見たことがない。数年前はウブド界隈でも売っていたそうなのだけれど、残念。

“20231006-bayam”
バヤム

バヤム(bayam)に「Spinach」「ほうれん草」などの訳語を当てて使われるのが気になってしょうがなかったので、調べてみた。アマランサスは、中南米原産だそうだ。しかし、Chinese Spinachと呼ばれる植物がいくつもあるとか。あまり気にせずに、インドネシア人が英語を使うときは、Spinachと呼ぶぐらいの認識でいるのがよさそうだ。

“20231006-clove”
クローブ

北の方を走っているとときどきスパイスの香りが漂ってくる。クローブだ。道端で干していところも何度か遭遇した。クローブってバリ料理ではそんなに使われないのにと不思議に思ったけれど、どうやら殆どはタバコに混ぜて使われるらしい。喫煙率の高いインドネシア人が吸わなくなったら大打撃になってしまいそうだと一瞬思ったが、彼らが吸わなくなる日はそう簡単に来ないな。

“20231006-cloveTree”
クローブの木

ところで、クローブはスパイスとしてはお馴染みのもの。でも、花の蕾を乾燥させたものだとは知らなかった。花が咲いてしまうと、香りが弱くなってしまうので蕾を使うらしい。ところで、クローブってインドネシア原産(スラウェシ島あたり)だったのね。そして、10メートル以上の大きな木になる。

“20231006-Ajisai”
紫陽花畑

山の中で紫陽花畑を見つけたのも新鮮だった。紫陽花の花はお供え用だろう。稲作ができない分、山の方は硬度の高さ、涼しさを利用した作物を作っているようだ。