キッチン便り:エルサレム・アーティチョーク

朝、イスラエル出身のシェフ Yotam Ottolenghi さんの野菜料理本 Plenty: Vibrant Recipes from London's Ottolenghi を眺めていると Jerusalem Artichoke という食材が出ていた。エルサレム・アーティチョーク?見たことないし、そんなの手に入らないでしょうと読み飛ばす。ところが、午後にグリーンマーケットに買い物に行くとエルサレム・アーティチョークが目に飛び込んできた。これがそうか!これはお導きに違いないと、即購入。

水, 2013-03-27 16:50 - エルサレムアーティチョークキクイモ Jerusalem artichoke
エルサレム・アーティチョーク

本に出ていたオーブン焼きをアレンジして作ってみる。といっても大層なものではなく、冷蔵庫に残っていたバジルのペストにパセリなどを足して、バジルオイルの代わりにしたのと(パルメザンチーズと松の実が加わりレシピのバジルオイルがパワーアップ)、チーズの種類を変更する程度。

水, 2013-03-27 17:29 -  Jerusalem artichoke キクイモ
エルサレムアーティチョークのオーブン焼き
オーブン焼き(焼く前)

彼の料理の基本は、中近東的な香りが漂うもの。多少いじっても、なるほどな仕上がりになる。ハーブとレモン使いで中東よりになるのがよく分かる。エルサレム・アーティチョークは、レシピに従わないで蓋なしで焼いて、焼き色が付くぐらいまでこんがりとさせたほうが良かったかも。

水, 2013-03-27 18:37 -  Jerusalem artichoke キクイモ
エルサレムアーティチョークのオーブン焼き
オーブン焼き

オーブン焼き分だけにはエルサレム・アーティチョーク(名前長過ぎ)が少し多かったので、マッシュルームと一緒にソテーしてみた。こちらのほうが食感は好きだな。オーブン焼きだとちょっと煮込んだ感じになってしまい、シャキシャキ感が減ってしまう。ほんのりとした甘みが程よい。

水, 2013-03-27 18:40 -  Jerusalem artichoke キクイモエルサレムアーティチョークとマッシュルームのソテー
マッシュルームとのソテー

エルサレム・アーティチョークについてのお勉強:

Wiki の Jerusalem Artichoke のページによると、ヒマワリの仲間で、北米原産。「エルサレム」とも「アーティチョーク」とも何ら関係のない紛らわしいお名前。別名としてあがっている、sunroot や earth apple の方がわかりやすい気が。シャキシャキ感から earth apple(大地のリンゴ)と呼ばれるのだろうなと思いながら、仏語の大地のリンゴ pomme de terre はジャガイモだし、これも紛らわしくなってしまいそうだ。

ヒマワリのような画像を見ていると、もしかしたらWave Hillにあったかもしれないという気がしてくる。

日本ではキクイモ(菊芋)と呼ばれているとか。名前は聞いたことあるが、買ったことはなかったと思う。

炭水化物と水分が多いものの、デンプンの代わりにイヌリンという果糖にしか分解されない成分を含んでいる。この果糖は血糖値をほとんどあげないので、糖尿病には嬉しい食材だそうだ。腸や血液が綺麗になるし、イヌリンが脂肪を包むので脂肪が吸収されにくくなるなど、健康オタクが喜びそうな文句が並んでいた。ただし、イヌリンは水溶性なので Yotam Ottolenghiさんオススメのレモン水につけて変色を防ぐ下処理をするとかなり流れてしまいそうだ。

生で食べることもできるらしいし、ごぼうやジャガイモ的な使い方でいろいろと楽しめそうだ。食感が気に入ったので、機会があったらまた買ってみようと思ったら、真冬が旬。もう、シーズン終盤か。次の冬に忘れずに買おう!