5月24日(土)
朝食を求めてホテルの外に出てみると、中華街は閑散としている。昼間は観光客で賑わうものの、朝は遅く夜は早いところだったのか。
イスズベーカリーが早くから開いている。8時から21時とは、なんて営業時間の長いパン屋だ。さすが駅前。さすが日本。おかげで、コンビニのパンで朝食という事態を免れることができた。
昼間は神戸の街歩き。と言っても、まずバスで熊内へ出て、そこから水道筋に向かって歩くというほとんど誰もやらないだろう渋いコース。
土曜の昼頃の水道筋商店街は活気がある。これは、日時的なことなのか、それとも、マンションが増えたおかげで近隣住人の数が増えて商店街に活気が出ていたのだろうか。
かつて贔屓にしていた八百屋、魚屋、豆腐屋などの健在ぶりを確認して、一安心。魚屋ではお兄さんが鱧をさばいている。そんな季節が到来していたのか。
串カツ屋一燈園で昼食をとることに。屋台をビニールシートで覆っただけの店なので、夏や冬は厳しそうだ。店に入ると串ではなく、定食的なものを食べている家族の姿が。メニューにはそんなもの出ていないと思っていたところ、どうやらお店のご家族の食事だったみたいだ。屋台で自宅ご飯ってなかなかよいシーンだ。
この店ではタレを自分でつけるのではなく、お店の人が塗って出してくれる。我々にはちょうど良いけれど、タレ好きな人は物足りなくてストレスになったりしないだろうかと余計な心配がふとよぎる。
最後の締めを何にするかとメニューを見ると「佐藤とうふ店」の豆腐を使う揚げ出し豆腐に目がとまる。かつて水道筋に来ると利用していた畑原市場にある豆腐屋さんだ。懐かしくて注文。
元町まで戻ってきたときに、念の為に今夜食事する予定の紀元に予約を入れておこうとしたが電話が繋がらない。心配で直接店まで行ってみた。すると、まさかの閉店。おっちゃん歳だったし仕方ないか。今まで何度も一時帰国の旅に寄ることができたし。でも、もう二度とおっちゃんの料理が食べられないのは寂しい。神戸に来る楽しみがひとつ減ってしまった。
ショックを抱えたまま、散歩。下山手毎日市場はほとんどシャッターが下りているが、大丈夫なのか。この辺りも水道筋と同様新しいマンションが建っているのに、この違いはなんなのだろうか。
まだ元気のある宇治川商店街をふらふらし、エトワールに寄ってシュークリームを2個ゲット。皮の上がアーモンドクリームでキャラメルクリームの入ったシューパリゴーと、シューパリゴーの皮にシューバカルノのカスタードクリームを入れたものの。変わらずうまい。シューバカルノはなかったが問題なし。少し立ち直る。
ホテルに戻って夜の計画を立て直すべく、お店を検討するがどうも芳しくない。そして、ショックと歩いた疲れから昼寝。結局、他の候補も予約でいっぱいだったりなどして、時間切れで三宮駅前で待ち合わせ、適当な居酒屋へと吸い込まれた。集まってくれた三名様には、計画がいい加減で申し訳なかった。データー通信はできても電話ができないとお店の予約はできないのね。それ以外は電話がなくても問題ないのだけれど。
お三人様、お忙しい中、神戸まで出てきてくれて、ありがとうございました。特に、我々の代わりにお店に電話をかけてくれた Hさん、お手数をお掛けしました。まさか、大安の週末で結婚式場の多い神戸が人で溢れかえる事態など全くもって予測していなかった。反省。
みなさまと別れた後、元町の三宮一貫樓に吸い込まれて、二人で豚まん、鶏唐揚げ、餃子をツマミにビールを飲んでシメ。
今日の散歩の成果。神戸の猫さん、3枚。
まるで置物のように窓際に佇む2匹。
日本らしい光景。
訴えるような瞳。