評価:5/5点
ソウルから全州への移動日、当然お昼は水原でカルビということになる。KTXのルートから外れるので時間はかかるがそこを敢えてセマウルというのも悪くない。駅で指定券を買ってから三父子カルビへ向かうことにする。
前回初めて水原へカルビを食べに出かけた時に学んだことが二つあった。一つは水原のカルビはうまいということ、もう一つはカルビ屋へは迷わずタクシーで行くこと。この教訓を生かして水原駅前からタクシーに乗り込んだ。
ところが三父子カルビと言っても運ちゃんは知らないらしい。持っていた資料を見せるとそこに電話をかけて行き方を聞いている。そいでもって水原で有名なカルビ屋はカボジョンと三父子だなどといいかげんなことを言っている。
ようやく店に着くと三父子の一人とおぼしきおっちゃんが開店はまだだという。それではと庭を眺めたりしているとぽつぽつと客が到着し始める。平日の昼だが地元客がけっこう集まっているので期待が盛り上がる。
メニュー
さすがにメニューは韓英日中の四カ国語対応。上質な韓牛しか使わないというだけあってお値段は少々高めだがこの際カルビ2種を行かざるをえまい。テーブルにはキムチなどがどんどん並べられるが前回のカボジョンカルビのような恐るべき品数ではない。lulunの記憶によるとカボジョンの時はどうやら「定食」だったかららしい。以下テーブルの鳥瞰図。
まずは炭が入り、センカルビが網の上に広げられる。
載りきらなかったセンカルビの断片と薬念カルビ
アジュンマが焼いて適当に切ってくれる。一通り火が通った段階で網を斜めにして焼け過ぎを防止。このへんは店に寄って流儀が異なって面白い。
当たり前だがうまい。やはり肉そのものが良いからだろうか。記憶が薄れているので直接比較するのは困難だが印象としてはカボジョンよりおいしいかもしれない。lulunとkameのベンチマークである海南亭とは比較できない別種のおいしさなのだ。
見ているとほかの客で焼き肉を頼んでいるのは半分以下で、残りのほとんどはスープを食べている。まあ高いからそう食べられるものでもないのだろう。焼き肉派の人々を観察していると、野菜サラダもいっしょにサンチュで包んで食べたりもしている。ちょっとそれはどうかな。
食べ終わろうかという頃にアジュンマがやってきてシクサはどうするという。来たな、と思いながらほかの客が食べているカルビタンを一つ注文。肉がたっぷりのスープとごはんが運ばれてくる。
ごはん
このカルビタンが最高にうまい。焼き肉もおいしかったのだがこのスープはすばらしい。どうりでこれを食べている客が多いはずだ。ごはんも黒米入りでおいしい。当然このごはんをスープに入れて食べるとこれまたおいしい。
全州行きの電車の時間まで余裕があったが、満腹で酔っぱらった二人は荷物を担いで歩き回ることが全くできなくなり目の前のバス停から駅へ向かう。弛緩しきった体と頭で、次回はお昼に三父子でカルビタン、夜はカボジョンというのはどうだろう、などと漠然と考えていた。