評価:3/5点
大沼の宿は最初プリンスホテルを候補に挙げていたのだが、足が無いと食事のオプションが貧しくなるので町の近くで探した結果、白羽の矢が立ったのだこのペンション風だった。ホテルだとどうしても大量生産のビュッフェになったりして、値段の割にまずいことは経験的に知っていたからだ。
その風の金澤さんに鹿部まで迎えにきてもらった。実は大沼からはけっこう距離があるのだが快く引き受けてくれた。冬のせいか客は3日間で我々だけ。でも春、特にGWの予約は既にけっこう埋まっているらしい。大沼でペンションを始めて20年になるそうなので、一定のファンを獲得しているようだ。
築20年なので設備的にはやや旧式な部分もあるが十分快適だ。風呂に入って夕食。ゆったりとした食堂のテーブルに食事が並んでいる。
食堂のテーブル
豚バラの煮込み。とても柔らかい。
マカロニグラタン
鮭のムニエル
すごくおいしいというわけではないが、家庭料理の延長という雰囲気があってよろしい。大量生産にはない手作りの良さがある。
二日目の夕食も良い感じ。
豚のソテー
ホタテのトマトソース
シーフードシチュー
イカキムチ
二回目の朝食
食堂には大きな薪ストーブがあって、これが実に暖かい。デンマークのモルソー社製。いずれ導入してやりたいものだ。しかもモダンな現行もでるではなくてこのぐらいの年季の入ったやつ。このストーブの前で山の写真集などを眺めていると至福だ。
3日目は金澤さんに近くの森を案内してもらう。雪が固いのでスノーシューがあれば楽に歩けるが、普通なら腰まで埋もれるそうだ。色々な木や動物の足跡の説明をしてくれてとても面白い。奥さんともどもどちらかというと寡黙な夫婦という印象なのだが、森を語る金澤さんは生き生きとしている。それがちょっと感染して少し植物に詳しくなりたくなった。その後は凍った小沼の上に連れて行ってくれた。自分たちだけでは絶対行かなかったところなのでこれまた楽しい。
3日目の夕食
ポテトグラタン
鶏のガーリックソテー
エビのポタージュ
三回目の朝食
出発の朝、雪が降ってただでさえアイスバーンの道路が非常に危険な状態に。それでも金澤さんは平気にすたすたと歩くのだから人間とはすごい。目と鼻の先にある大沼公園駅前まで送ってもらい、函館へと向かった。
単なる宿としては特筆するほどではないが、2食付きで一人6800円でこのクオリティは高い。せっかくだからゆっくりして金澤さんに大沼エリアを色々案内してもらうのが正しい滞在の仕方だろう。