評価:5/5点
小龍包と並んで上海のガイドブックに必ず登場するのがこの生煎。皮の厚い小龍包を焼いたもの、という表現が一番近そうだが、感覚としては全くの別物だ。小揚生煎館はその生煎の有名店だ。呉江路の美食街にある。
昼前に行ってみると小さな店舗が5mほど離れて並んでおり、いずれの前にも行列ができている。食券を買って並びながら見ていると、大きな鉄板でどんどん生煎が焼かれていく。ほとんどの客は一人8個を皿に盛ってもらい、店内で食べるようだ。lulunとkameは二人で4個なので普通の人の1/4。
そのすぐ裏では店員が忙しそうに皮の生地を捏ね、伸ばし、具を詰めていく。生地はかなり固そう。
狭い店内にはぎっしりと客が入ってひたすら食べている。生煎以外にも酸辣麺を食べている人がぽろぽろいる。きっとこのセットでお昼にするのだろう。なんとか空いている椅子を集めて小さなテーブルにつく。
生煎の皮を少しだけ食い破り、中の熱々のスープを吸い出す。当然熱いがこれがうまい。注意深く具をかじると、肉のうまみが口の中に広がる。紀元のワンタンに近い味わいだ。小皿で黒酢と黒醤油のタレをつけるのも良いが、そのままを味わった方が本来の味を楽しめる。それぐらいうまい。
これはうまい、を連発しながらもう少し食べたいなどど思いつつ店を出た。まだまだ呉江路の食い歩きが始まったばかりだったからだが、小揚生煎館のおかげで生煎が今後のターゲットとして急浮上したのだった。