評価:5/5点
空腹と戦いながら倶知安の市街をうろうろして食堂を探す。早起きのせいで昼食のタイミングが世間一般より早まってしまうため、とにかく開いている店がない。
倶知安駅前に漂い着いた時は10時55分になり、ちょうど田舎町らしからぬたたずまいの店にOpenの看板が出たところらしかった。一応外の黒板のメニューに一瞥をくれてから店に入る。
店内は素朴だがなかなか趣味が良い。席から冷蔵ケースの中を見て好みが近そうで期待できる。lulunはチーズ入り煮込みハンバーグ、kameは鹿ステーキを選択。
まずはスープ。まだトウモロコシの季節ではないのが残念だがきちんと作っていて好感が持てる。クルトンがぴりりと辛いのも良いアクセントだ。
サラダはそのへんに生えている葉っぱをちぎってきた感じで、ワイルドな味わいがよろしい。下の方にハムとチーズが隠れているのが奥ゆかしい。ドレッシングの味も良く、かけすぎていないもの嬉しい。
鹿ステーキは大根おろしの和風ソースがけ。肉は固めだが臭みもなく、ワイルドな牛に近い感じで、糸唐辛子がこれまたぴりりと良いアクセントになっている。
ハンバーグはさらりとしたソースで煮てある。ハンバーグにはけっこううるさいkameだが、これは本当にうまい。アスパラやタケノコという旬の野菜がお供に入っているのも良い。
どうってことのなさそうな漬け物も自家製でショウガが効いておいしい。冷蔵ケースの中にたくさん漬けてあるのが見える。
ご飯は赤米入り。これまでの経験では北海道の米はまずかったのだが、そんなことはない。
倶知安駅前などというロケーションでここまでのものが食べられるとは思わなかった。近くに滞在していたら間違いなく通うだろう。今度は夜に行ってみたい。思わぬ収穫だった。