2007年7月4日(水)支笏湖〜ニセコ(〜昆布温泉)走行90キロ
前日の樽前登山がキャンセルになってくつろいだことと、期せずしてコインランドリーのないキャンプ場に落ち着いてしまったことなどの理由から支笏湖3泊の予定1日を繰り上げて先に進むことにした。
3時半頃から明るくなりカラスがうるさい。それ以前に釣り人のモーターボートと話し声で目が覚めてしまうので、早起きになる。今日はお天気で嬉しい。朝食をとり、テントをたたむ撤収作業などをしても7時前には出発できた。
支笏湖の南側の国道276 を進む。途中少し気になっていた観光スポット「苔の洞門」には7時半に着いてしまった。見学ができるのは9時からだし、崩落以降、観覧台からしか見ることはできないので縁がなかったと諦めることに。
支笏湖の西岸にある美笛までは自転車道があり走りやすかった。実際走ってみるとモーラップから美笛までは結構距離があった。やはり、苫小牧からの移動の日に美笛まで来るのは無理だったと確認。その後はチャリ道がなくなり路肩を走ることに。特にトンネルは緊張するゎ。
支笏湖から美笛峠に向かう途中で見かけた植物。kameは「支笏湖の夏の花1」のほうはハマボウフウかな?と言っていたが違うみたい。
これも美笛峠に向かう途中で見かけたもの。葉っぱの色が変わって面白い。
美笛峠を越えたあたりにあった廃屋。農業止めちゃったのかな?
1.5Km のトンネルを抜けると道の駅「フォーレスト276大滝」が突然姿を現す。アルルのソフトクリームを食べるなどして一休みして時計を見るとまだ9時半。この道の駅も開館したばっかりの時間だったのね。朝早かったし疲れてきていたので早めの昼食に。パンに水菜やトマトやコーンビーフをはさんでサンドウィッチを作って外のベンチでいただきました。
フォーレスト276大滝の脇に「湧水 ホロホロの恵」と水を汲めるところがあった。説明板によると、水汲み場から山側に250mほど入ったところで湧いている水を外気に触れないようにして引いているそうです。さらには、取水口のあたり20万平方メートルの土地を所有管理して水質を守っているとか。北海道の水はきれいだけど、エキノコックスは怖いね。
R276も大滝を過ぎてからだんだんと北海道らしい景色になってくる。羊蹄山のあたりはジャガイモ栽培がさかんらしい。ちょうどジャガイモ畑が花盛りで壮観だった。北海道に来てから初めて大農場を見たよ。トウモロコシの方は背丈が50センチ程度でまだまだこれからなのが残念。アスパラは葉をのばした姿でたくさん植わっていた。
羊蹄山のあたりのジャガイモのほとんどはこのダンシャクです。そのほかに白い花のトウヤ、薄紫のキタアカリも作付けされている。ジャガイモの花ってきれいね。花の時期でないとどの種類のジャガイモがどのくらいの割合で植えられているかなんて分からないのでちょっと得した気分。
途中、喜茂別(きもべつ)を通るときに牧場タカラの「幸せな牛のミルク」という看板を見つけて kame が反応していたが、休憩を取ったばかりだったし、この先似たような牧場がたくさんあるだろうと通り過ぎた。だが、二度と出会いはなく旅行の間中悔やんでいた kameであった。その後の調べで分かったことだが、夏の間の土曜と日曜しか営業していないそうで、いずれにしても縁がなかったようだ。
羊蹄山麓にある真狩(まっかり)の湧水は有名で水量もすごいけれど、それを汲みにきている人の数もすごい。冷たくて美味しい水でした。今日は走る距離が長いので、疲れ果てるなり遅くなるなりした場合はこの真狩の湧水の出ているところのそばにあるキャンプ場「羊蹄山自然公園真狩野営場」に泊まるという選択肢もあったが、まだ14時前なのでニセコまで進むことにする。
ちなみに、羊蹄山は 1898m あり蝦夷富士ともよばれる美しい独立峰で人気のある山だ。真狩のキャンプ場は羊蹄山登山のベースキャンプ的役割もある。旅行計画を立て始めた頃は登ろうかと考えたが、山頂までだけで5時間かかるので一日がかりだし、その後旅を続ける体力に影響を及ぼしそうなので今回はパスすることにした。
ニセコには道の駅「ニセコビュープラザ」があり、観光案内所のコーナーがあるので情報をゲットできる。kameの計画ではニセコの先にある昆布温泉付近にあるニセコサヒナキャンプ場を利用することにしていたのだが、昨日の家族会議でニセコ駅の近くの曽我森林公園でキャンプすることに変更したので、急遽ニセコの町中の情報収集を行う。キャンプ場を変更した理由の一つが曽我森林公園の方がお風呂が近いということだった。それなのに、あてにしていた銭湯綺羅乃湯は今日水曜日が定休日ということが判明してしまった。ソフトクリームを食べて今後の身の振り方を再検討することにした。それまで距離は長くハードではあるが気持ちのよいサイクリングをしながら楽しくここまでたどり着いたのに、一挙に落ち込んでしまったkameであった(lulunのほうは現実認識が甘い&楽観的なので、次に近い昆布温泉に行けばいいさと軽く考えていた)。
このビュープラザには近隣の農家の人たちの直売所もあり新鮮な野菜や果物が手に入るのも嬉しい。もちろん今夜のために少しゲットした。さらに、ニセコを通るときは是非とも寄ろうと思っていたソーセージ屋エフエフの出店を始め石釜パンやチーズ等々地元ならではの食べ物があるのも非常に助かった。あとは、コインランドリーコーナーがあれば我々にとって申し分のない施設になっただろう。
気を取り直して、予定通り曽我森林公園にテントを張って、往復10キロの道を昆布温泉へ行くことにする。
曽我森林公園は町民の憩いの場という雰囲気。テントを張っているのは我々のみで車中キャンプの人がちらほら。夜は地元の人たちがバーベキューをしにやってくる。トイレと水場しかないけれど一人一泊300円と安いです。なのに、朝、役場の人が利用料を集めにくる前にほとんどの車はクモの子を散らすように逃げ去ってしまっていた。こういった施設が末永くちゃんと使用できるようにするためにも、ちゃんと払って利用して欲しいものだ。水曜日は休みだけれど、すぐ近く(ニセコ駅前)には銭湯があるし、歩いていける距離にコンビニまであるのは実に便利で気に入ったよ(ビールとか買えるもんね)。上記のニセコビュープラザも遠くないし、町中にはセイコーマートもある。ちゃりんこキャンパーには嬉しいロケーション。
テントを張った近くを含めて公園内に何本かアカシアの木があり花が咲いていた。最初は甘い香りの正体が分からなかったが、kame がアカシアの蜂蜜の香りだからきっとアカシアの木だと言うので調べてみたら正解でした。アカシアの花は夕方に一番甘い香りを漂わせ、朝になると匂わなくなる。不思議だね。
ニセコから昆布温泉に向かって道道66 の上り坂をだらだらとのぼっていく。荷物はテントのところに置いてきて身軽になったとはいえ、すでに 80キロ走ってきた身にはかなりきつい。ニセコの綺羅乃湯が定休日だという不運が身にしみる。しばらくすると、ニセコチーズ工房という lulun のチェックからは漏れていたチーズ屋を発見する。最終的には銭湯がお休みだったおかげで、このチーズ屋に巡り会うごとができたのでやっぱり良い日だったのかもという結論が導かれるのだが、そのあたりのことはチーズ工房ネタのブログで。
昆布温泉郷におりていく坂の手前にニセコアンヌプリ温泉湯心亭があった。お風呂に入ってさっぱりした後に坂を上らなくてよいのは非常にありがたい。
露天風呂もあり清潔そうな施設で、日帰り入浴は 700円。ゆっくり浸かって疲れた体をマッサージなどしてくつろぎたいところだったが、この後5キロ走ってから夕食の準備をしなければならないと思うと、のんびりもしていられず後ろ髪を引かれながらも早々に切り上げる。
お風呂からの帰りにキャンプ場のすぐ近くに「ニセコの飲水」という名の湧水を汲めるところを発見。水量は少ないが美味しい水が手近にあるのはありがたい。
キャンプ場に戻ると仕入れたばかりのものを中心に夕食にする。
バジル入りのゴーダーチーズで非常にうまい。
予想以上によかった。
エフエフのチョリソーは辛さがほとんど感じられなかったが味は良く、新鮮なアスパラと炒めると食欲を誘う香りが漂う。
水菜とクレソンとトマトのサラダ。新鮮な生野菜を調達できるのはうれしいことね。そのほかに、パンをいただきました。
バーベーキューをやっている人たちが遠くで盛り上がっている中、20時に就寝。それでも長い一日だった。