評価:4/5点
神戸で竹海以外にうまい四川料理屋はないか、と探していて見つかったのがこの天府。大丸の海側、フェラガモやアルマーニがあるビルの地下にあるちょっと立派そうなレストランという、まあ普通なら避けるシチュエーションだ。が、この際やむを得ない。
平日の夕方だが団体客が入っていて賑やかだ。普通の客もちらほらいる。ぐるなびのクーポンでおまけしてもらった食前酒を飲みながらメニューを吟味する。色々気になるものがあるが、一応バランスも考えて野菜と麻婆豆腐、それから穴子にした。
金針菜はわずかに中国茶のような香りがするが、わりとクセのない中国野菜だ。炒めても揚げてもよろしい。けっこう気に入ったぞ。
麻婆豆腐でお手並み拝見。わりと普通なのがやや拍子抜けだが、やっぱり山椒たっぷりのバージョンはうまい。逆にlulunが作る本格的麻婆豆腐のレシピもなかなか健闘しているといえる。
穴子の揚げ物は二人とも好物だ。山椒塩、ネギ醤油、それからよくわからないがマヨネーズベースのソースが付属する。
プロの揚げ物らしく皮はぱりっとして穴子はふっくら。うまい。ソースは結論から言えばやっぱり山椒塩が一番。元々うまいものはシンプルにいただくのがベストだということを再認識。
せっかくなのでもう少し食べよう、ということで鴨のスモークを注文。平たい饅頭というのが不思議な感じだが、北京ダックのようにソースを塗ってネギとキュウリとともにくるんで食べる。鴨はタレにつけ込んでおいて、スモークしながら加熱しているようだ。熱薫かな?うまいけど小さいのが4切れだけというのは不満。
今回のヒットは締めに頼んだ汁無し担々麺。練りゴマを大量に使っていそうなタレがからまっていて極めて美味。あまりにもねっとりしているので、箸で麺を持ち上げると全部ついてきてしまうほどだ。麺も良いがこのソースが決め手なのは言うまでもない。高菜のような酸味のある漬け物も入っていてアクセントになっている。全体的にけっこう辛いがそれも良い具合だ。
汁無し担々麺のおかげで一気に評価が高まった感があるが、チョイスの仕方によっては5つ星に昇格する可能性もある。竹海はいかにもおっちゃんが中華鍋をゴーゴーいっている火の中で振って作ったようないわば屋台の味だが、ここはもっと洗練されたレストランの味だ。天天に対する紀元のようなものか。あと、竹海は何を食べても何となく四川風なのだが、ここはいかにも四川料理という皿を頼むのが吉のようだ。次回はもっとばりばりの四川料理ばかりを頼もう。
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