10日目:Viñales 日帰りツアー

早起きして、保険で持ってきた非常食を食べて Hotel Telegrafoへ。(宿はまだ寝静まっていた。これでは早朝に支払いをせずに逃げ出せるではないか。大丈夫なのか?)7時半に集合だったので10分前に行ったのに迎えがなかなか来ず、7時50分過ぎまで待たされた。貴重な睡眠時間と朝食の時間を返してほしい気分だ。

大型の観光バスはほぼ満員で、そのほとんどが英国人。キューバのリゾートホテルはカナダ人がいっぱいで、イギリス人はほとんどいなかった。反対にハバナの街など観光スポットはイギリス人がいっぱい。どうやら、イギリス人でリゾートに行きたい人は英語圏の国に行くらしい。だから、ハバナに来ているのはイギリス人はキューバを見たい人たちになるようだ。

ガイドはキューバ人のくせに声が小さいうえに(キューバ人の声量はすごいのだ。通りから2階の人と平気で話すことができる)、英語もたいしてできない。そして、ガイドとしての明るさもセンスもない。静かな点は良いけど、おもしろい情報をもらうことはできない。

バスの中からだと歩いているときより視線が高くなってちょっと新鮮。街を離れると(野菜の)畑やバナナ畑があったり、牛や羊を飼っている牧草地があったりと郊外の景色も見ることができる。キューバでよく食べられる鶏や豚を見かけないと思っていたが、豚と鶏は牧草地でなく、家の近くで飼われるものなので車からはあまり見かけないということに気がついた。

ハイウェイでやたらと道端にゴミが散乱しているところがあった。全他的にはゴミの少ないきれいな場所なのに、通った辺りは荒んでいるのだろうか?そして、お決まりのヒッチハイカーたちがいっぱい。たいして車が走っていない道、彼らはどのくらい待ったら車に乗ることができるのだろうかと同情してしまう。

1時間半ぐらい走ったところで突然ハイウェイを降りて葉巻工場に到着。観光バスが数台来ている。外観は何の特長もない小さな町工場。葉巻工場だと知らなければ、大勢観光客がいるのを不思議に思うだろう。葉巻をきれいに巻いている。みごとなものだ。様々な葉巻を載せたポスターがおもしろかった。奥が深いみたい。タバコ好きには楽しいかも。

葉巻工場を見学する前の会話:
lulun「外側の巻いてあるのも葉っぱなんだよ」
kame「だから葉巻っていうやん」
lulun「そっかー!」
kame「...」

葉巻工場 葉巻工場

バスを降りる前にカメラは駄目だから、財布だけ持って荷物はバスに置いておくようにとガイドが指示をしていた。そして、見学後のお店のところで俄然張り切って売り込み。きっとリベートがあるのだろう。わかりやすい人だ。

髪切り屋葉巻工場のある村の髪切り屋

休憩で停まったところに念願のサトウキビジュースが。町では全く見ないし、いつがシーズンなんだろう。

サトウキビジュース搾り機サトウキビジュース搾り機

サトウキビジュースサトウキビジュース

峠道を走って見晴らしスポット。ビニャーレスの景色がよく見渡せる。似たような景色は、中国とベトナムにあるそうだ。秋田に住んだことのあるアイルランド人が話しかけてきて、ちょっとお喋り。ゆっくり時間をかけてキューバの西側を回っているのだとか、うらやましい。ラムはガソリンのようで嫌いなので、ビールばかり飲んでいるというところが実にアイルランド人だ。日本でも日本酒は駄目でアサヒスパードライばかり飲んでいたとか。

 Hotel Horizontes las Jasmines 近くの見晴らしポイント Hotel Horizontes las Jasmines 近くの見晴らしポイント

次に向かったのは、ビニャーレスの観光スポットとは呼びたくないような Mural de la Prehistoria(先史時代の壁)。フィデル・カストロがメキシコ人画家に描かせた悲惨としか言いようのない壁。

 Mural de la Prehistoria Mural de la Prehistoria

Mural de la Prehistoria 付近Mural de la Prehistoria 付近

垂直に切り立ったところから木が生えている。穴もあいているし、岩がいつはがれ落ちてきても不思議ではない。

Mural de la Prehistoria 付近Mural de la Prehistoria 付近

乗馬、乗牛ができるが、観光バスでやってきたものには時間がない。

そして、洞窟近くのホテルで客の半分近くが宿泊のために下車した。ほとんど何もないところでのんびりと過ごすために来たのだろう。ハイキングや乗馬、洞窟ぐらいは楽しめるか。

残った日帰り組は洞窟へ。朝食が少なかった lulun は(きっと他の客も)、昼食はまだか!気分。昼食のような大事な情報についてガイドは何も説明してくれない。やっぱり駄目ガイドだ。

洞窟へは歩いて入っていって、途中からボートで回る。全長4キロだそうだ。中がひんやりとしないのが意外。狭いところを驚きの舵さばきで、鍾乳石を懐中電灯で照らしながら、ワニ、ドクロ、船に見えるなどと教えてくれる。洞窟巡りが今回のツアーで一番面白かった。

洞窟 Cuevas del Indio洞窟 Cuevas del Indio

洞窟 Cuevas del Indio洞窟 Cuevas del Indio

洞窟を出たところにあるレストランでやっと昼食。フルーツの前菜、サラダ、肉、黒豆ご飯など実に「キューバ料理」的なもの。わりとまともだった。

ハバナに戻る。最初は舗装の悪い山道で lulun は酔いそうな予感がしたので、景色を見たいのを我慢して寝ることに。さすがに疲れているのか爆睡。

ガイドは「ハバナ到着は 7時から7時半ぐらいになる」って言っていたので、ずいぶん遠いんだと思っていたら、5時半近くに到着。17時のところを7時と言っていたのね。またもや駄目ガイドぶりを露呈。

夕食には早いので、海の方を散歩することにした。気さくな人がいっぱいのキューバ。ここでも若者が声をかけてきて、しばしお話。テンションが高すぎて lulun や kame には辛い。飴売りのおじさんや Brian May に似ているイギリス人観光客などやたらと話しかけてくる。夕方の海岸とはそういった社交場なのだろうか。

Parque des Mártires からモーロ砦方面の眺めParque des Mártires からモーロ砦方面の眺め

Parque des Mártires 気さくなおじさんParque des Mártires 気さくなおじさん。彼にも写真を撮るように要求された。

ビーチでは不思議なぐらいブラック系の人がいなかった。もしかしたらホテル側が雇ってくれないのかもしれない。ハバナに来たらたくさんいる。そして、中国系が予想以上に多い。革命後に逃げ出してほとんどいなくなったのかと思っていたのだ。日本人がまずは「チーノ」の呼ばれるのも納得。そして、中国人は今でも自分たちだけでつるんでいて、中国語を話している。中国人のたくましさをここでも垣間みたような。やはりと言うべきか、キューバの中国人には気さくさは見受けられない。

Parque des Mártires から西方向、賑わう気さくな人々Parque des Mártires から西方向、賑わう気さくな人々

Plaza dela CatedralPlaza dela Catedral

Plaza dela Catedral 前のカフェでカクテルを一杯飲んでのんびりしてから、Restaurant Santo Angel で夕食をとり、いつものところでいつものガス入りの水を買って宿に戻る。宿の人に、いったい一日中どこにっていたの?と声をかけられてしまった。

楽しい旅だけど、そろそろお家へ帰っても良いかなという気分になってきたかな。

今日の歩きは 22,038歩。