メキシコ:6日目

1月21日(木):

メキシコ最終日。朝起きてまず lulun の体調の回復度をチェック。食欲は相変わらずなく、胃腸にやさしいものを少量しか口にできない。昨日一日おとなしくしていたのに、ほとんど食べていないからか今ひとつ元気が出ない。困ったな。お昼ご飯を食べたら空港に向かわなければならないので、午前中しか残されていないというのに、外出するかどうか躊躇してしまう。

とりあえず、行きたいところの一つテンプロ・マヨールに向かうことにした。地下鉄はラッシュがすごいので余計疲れるのではとの kame のアドバイスにより避けることに。歩いて向かうと途中にバス乗り場があり方向的にあっていそうなので乗ってみる。今回のバスはボロい庶民の足的バスで料金も安い。一昨日乗ったのはやはり高級なバスだったようだ(kame と lulun は、韓国のタクシーをまねて高級な方を模範バスと呼んでいた)。結局、テンプロ・マヨールのある Zocalo 広場のすぐそばまでは行ってくれなかったが、かなり楽ができた。

Templo Mayorの入場券 Templo Mayorの入場券

アステカには興味がなくても、メキシコシティーに来て Templo Mayor(テンプロ・マヨール)を見ずに帰るのはもったいない。なんといってもアステカはテノチティトランの神殿の遺跡は見ておきたい。折角だから、2007年に神戸で見たインカ・マヤ・アステカ展の展示物との再会したかったし。

Templo Mayor 神殿跡 Templo Mayor 神殿跡

Templo Mayor 神殿跡 Templo Mayor 神殿跡

入場券を買って進むと、神殿跡をずっと見て回ることになる。思った以上に広くしっかり修復されている。遺跡を見たあとは、出土品などを展示してある博物館の建物に。一日寝ていただけなのに、筋肉が落ちたのか階段が辛い。いつもは説明文をじっくり読みながら回るのだが気力がなく、kame に「おもしろいこと書いてあった?」と尋ねながらぼーっと回った lulun であった。

博物館を後にして、早めだがポソレ屋の屋台でお昼を食べようとチェックしていた場所に行ってみた。が、見当たらない。今日は休みなのかそれともまだ早いだけなのか?行ってみたいジュース屋もあったが lulun が疲れてしまったので、Sitio(模範タクシー)に乗ってホテルに戻ることに。結構いいお値段をとられるけれど、背に腹は代えられない。とにかく、メキシコで普通のタクシーに乗っては駄目らしい。地元民には平気だけれど、観光客はかなりヤバいことになるとか。金銭的なことだけでなく、命の危険が。かつてメキシコに住んでいた kame の同僚から絶対に乗るなと言われたし、どのガイドブックにも必ず Sitio を使うようにと書かれている。NY でさえ流しのタクシーに平気で乗れるのに不便だな。

ガイコツさん 途中で見つけたガイコツさん

昨日のブログにも登場したガイコツさんを発見。メキシコではガイコツは死者を現しているらしいので、ご先祖様に見守っていてもらうという信仰なのだろうか?11月の始めにある「死者の日」のことも含めガイコツにまつわるメキシコの土着の信仰のことをもう少し知りたい。死者も人生を楽しむ仲間のような扱いをするメキシコ気質っていいな。

ホテルに戻って、12時のチェックアウトの時間ぎりぎりまで部屋で休憩。そしてスーツケースをフロントに預けて近くの市場 Mercado San Juan の屋台街に昼食を食べに出かける。

F50DSCF6163.jpg 新100ペソ札

食事の時のお釣りに新100ペソ札をもらった。メキシコにとって 2010年は、独立200周年、革命100周年という大きな節目の年。それを記念して記念紙幣が作られたとか(100ペソ紙幣が革命100周年記念という具合に)。機関車とトウモロコシの図柄で、トウモロコシのところが透明になっている(写真では下のテーブルの黒が出ている)。隠れてっちゃんの lulun は持って帰りたかったけど、両替したお金が足りなくなって最後に手放してしまった。出会えただけでも良かった。

食後は最後の買い物をしながらホテルに戻る。Mercado San Juanから西側の道路を渡ったところで各種トルティージャを売っているばあちゃんの売っている商品の中に薄紫色の粉があるので「もしや」と思い、聞いてみたら、探し求めていたブルーコーンの粉だった。

トルティージャ売りのおばちゃん トルティージャ売りのおばちゃん

ブルーコーンの粉 ブルーコーンの粉

実はブルーコーン(青とうもろこし)の粉はメキシコでずっと探していたのだ。昨日 kame が粉屋を見つけたというので今朝寄ってみたら、トウモロコシの粉は白と黄色の2種類だけしか置いていないと言われて、ショックを受けていたところだっただけに、嬉しさ倍増。無事購入、やったね。でも、メキシコの粉の流通はどういう仕組みになっているのだろう?ブルーコーンの粉の扱いはどうも特殊なようだ。

粉屋 粉屋

ホテルに戻って空港へ向かうためにタクシーを呼んでもらう(初めて英語ができる人がフロントにいた)。もちろん安全のために模範タクシー。空港に着いてタクシーを降りるとき150ペソを要求するので、120ペソと聞いていたけれどと反論すると、国内線は120ペソだけど、国際線は 130ペソと舌の根も乾かないうちに適当なことを言ってくる。模範タクシーでさえこれなんだから。

Corona Extra Corona Extra

メキシコ入国の際はすごく時間がかかったし、街中でも列を作って待つのが平気なお国柄のようなので、早めに空港に行ったところ、入国の時と打って変わって、出国はスムーズ。ラウンジに行くとワインやビールがごっそり並んでいるのに飲む気にならない 自分が悲しい。しかし、しっかり Corona Extra を二人で分けて飲むことに。日本のビールを少し軽くして甘みを加えた感じだった。

来た時はデルタだったけれど、帰りは共同運行になっているアエロ・メヒコの機体。なので、機内で食事が出るので助かる。しかし、lulun は機内で絶不調に陥り、寒くて寒くてたまらない。完全に高熱が出る時の状態。そこら中にあるブランケットと、手持ちの衣類& kame の衣類まですべてにくるまって大変なことに。時計を見るのが怖くなるほど時間が経つのが遅い。ところが、人間、気持ちの持ちようでカラダにも変化が。着陸直前には嘘のように元気になり、にこやかに降り立つことができた。もっとも、日本の空港のような体温チェックのセンサーがあったら絶対にひっかかる、ヤバいなと内心ドキドキもしていたのだけれど。

自転車特集の GoBike 自転車特集の GoBike

ところで、Aero Mexico の機内誌で自転車特集の記事があり、そこで使われていた写真が GoBike。lulun の愛車と色違いのもの。嬉しくなって一枚パチリ。

後日談:奇跡的に回復して自宅まで無事帰り着いた lulun だったけれど、翌朝再び悪寒におそわれ、しばらく寝込むことに。2日後に予定していた日本行きも無理との判断で、出発を2日後ろにずらすことになった。キャンセル料や変更手数料など出費がかさんでしまったよ。

総括:メキシコは楽しい。lulun がダウンしたために、食べたいものと街歩きともに不完全燃焼だったけど。それに、メキシコ国内にも行きたいとことがたくさん。さらに、スペイン語とメキシコ料理の知識に磨きをかけて再度行かなければ。

コメント

ブルーコーンの粉だと思っていたものが、実は、パープルコーンの粉だったことが判明。トルティージャを焼いてみたら赤紫色に。紫トルティージャのできあがり。