評価:3/5点
ある日、Metro Northで郊外に行った帰りは125th Stで降りてEast Harlemで食事をして帰ればいいことに気づいた。Grand Central行きの列車は全部125thに停るのでちょうどいい。阪急梅田行きが全部十三に停るみたいなものだ。
この日、初めて125th Stで降りて目指したのはインド料理屋のPolash。最近インド料理を食べていないし、このPolashはリストアップしているイーストハーレムの店の中では最北にあるのでMetro Northから行きやすい。
そのNYの十三ともいうべき125th St周辺は、さすがハーレム、Grand Centralあたりとは雰囲気が全然違う。安そうな店ばかりでゴミも多いし、夜遅くには来ない方がいい。やっぱり十三だな。
East Harlemといえば圧倒的にメキシカンだが、3rd Aveを北から南に歩くとPolashのある119thになってもそんな様子は感じられない。スパニッシュハーレムともいう所だが、どちらかというとアフリカ色の濃いカリビアンというエリアなのか。
そんな中、ぽつりとあるインド料理屋がこのPolash。まだ早いこともあるが、Yelpのレビューを見てもだいたいみんなデリバリーを使っているようなので、広い店内で食べている客はいない。適当なテーブルに腰をおろしてメニューをチェック。
サイトにも出ているが、メニューはかなり豊富でカニのカレー各種が用意されているところはけっこう珍しい。あれ、この店ってインド北部やパキスタンの料理なんじゃなかったっけ?まあいいか。
最初に運ばれてきたのはおきまりのパパド。一口食べてがっかり。作り置きしてだいぶ時間が経っていると見え、油が酸化している。こりゃないだろ。ビールを頼んでなくてよかった。
サモサはさすがに揚げたてで熱々だ。優しい味でスパイスの香りがふんわり。出来自体はまあ普通。
頼んだわけではないがご飯とダールが出てきた。この御飯が入った器は見た目より深みがあり、かなりの量がある。一目見てこれは食べきれないと判断。シンプルだがご飯の出来はけっこう良い。ダールは塩気の強い味噌汁のようなもの。昔ネパールで食べたやつを思い出す。
まさかご飯が付属しているとは気付かず、ロティとプーリを注文してあった。ロティは粉の色がちょっと濃いようで味がいい。プーリも良いのでここはパンものはわりと良いのかもしれない。ロティの出来から判断してタンドールものもいいかな。
今日は日頃はあまり食べないビンダルーを選んだ。牛肉がごろごろ入ってジャガイモは少しだけ、というなんとも良心的な品だ。辛い。普通にうまいが、もう少しスパイスの香りを楽しみたいところだ。
カニのコルマもカニ肉がたくさん。ココナツが効いていてレーズンなども入っているのでけっこう甘みが強い。これもまあまあだが、やっぱりスパイスの香りに物足りなさを感じる。
lulunに言わせるとこれは優しい家庭の味に近いのではないか。なるほど、大量の油に大量のスパイスの香りを移すという作り方に慣れてしまっているが、もっと普通に作るとこうなるというのは分からないでもない。
とても食べきれないのでご飯の大部分とカレー2種(それぞれ半分以上)を持ち帰りにした。このへんの気楽さはアメリカの良いところだ。これだけあれば二人で食べても2食分ぐらいある、とほくそ笑むlulunがいた。
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