17インチMacBook Proへの道

kameのメインマシンは2007年モデルの白MacBook。Core2Duoシリーズの登場を待ってIntel化に踏み切ったのだった。一番安いモデルを買い、自分でメモリとハードディスクを増強した。

最近になってビーチボールが回ることが増え、メモリもこれ以上積めないしそろそろ買い替え時だよなあ、となんとなく考えるようになった。ビデオ回りが弱いのも不満の一つなので、次に買うのはiMacだな、という方針を一度は固めたものの、i5が搭載できるiMacは27インチで、既に24インチのモニタを持っているのでそこまでは必要ない。そもそも机のスペースが無い。それにお値段もけっこうする。ソファでくつろぎながらいじれないのでiPadもセットで導入するとするとなおさらだ。

だが、最大の弱点は海外引越の際にメインマシンが手持ちできないと困る、ということだ。いや、具体的な予定があるわけではないが、いざという時のための備えが欲しい。とするとデスクトップ並に使えるポータブル、ということでMacBook Proに絞られる。出張もほとんどなくなったので可搬性はこの際あまり気にしないでいい。

その線で調べみるとi5のMBPはやっぱり高い。それじゃあ、と型落ちを調べるとモデルチェンジからまだ3ヶ月ほどなのでけっこう市場に出回っている。コアの数が多いよりクロックが高い方がパフォーマンスが良さそうなので、妥当なところで2.8GHzのCore2Duoに狙いを定めた。

eBayを見ているとけっこう出品があって、値段も手頃だ。程度の良い中古だとさらに安い。意外なのは15インチも17インチも似たような値段で、マットスクリーンもちらほら見かけることだ。できれば、いや、是非ともマットスクリーンがいい。へえ、それならいっそ17インチにするか、と1500ドルを目処に入札すること数回。ある日落札できたのは中古美品の17インチ、2.8GHz、マットスクリーンという狙い通りの品だ。

標準構成のまま行くことも当然できるが、そろそろSSDの値がこなれてきたので一気にSSDも導入することにした。ただしHDDとの交換となると破産するので、確かDVDドライブを外してSSDを入れる方法があったな、と調べたらOptibayという商品があるではないか。

でも単なるブラケットに99ドルは高いなあ、と思ったら安い代替品がいくらでもある。eBayで香港の業者から20ドルで買った。この数年でインターフェースが変わってしまいFireWire 800 -> 400アダプタ、Mini Display Port -> HDMIアダプタも購入。最後に取り外したSuper Driveを外付けで使うケースも。

MacBook Proはユニボディになってわりと分解しやすくなったらしい。探してみるとけっこう参考になるページがあった。

http://d.hatena.ne.jp/matsukaz/20100524/1274634947

http://www.ifixit.com/Teardown/MacBook-Pro-17-Inch-Unibody-Teardown/618/1

http://www.youtube.com/watch?v=uKMBMd6kuWg

最初に気をつけないといけないのは、背面のパネルを留めてあるネジが一見全部同じに見えるが長さが違うことだ。ちゃんと外した穴に戻さないといけない。あと、さすがにスペースが狭いので作業がしにくい。これと比べたらMac miniなんてスカスカだな、と思ってしまう。

Super Driveを外すには多分オーディオ用ケーブルを2本外すことになる。1本がマザーボード、もう1本がスピーカーに伸びている。この空いたスペースにSSDを入れたブラケットを収納するのだが、これも狭くて入れにくい。ブラケットに付いていた細長いプラスチックのパネルを外してようやく収まった。すると先程外したオーディオケーブルの行き場がなくなって一瞬不安になるが、そうか、SSDにオーディオケーブルを繋いでも意味ないな、と納得。

元も戻したらあっさり起動。Migration AssistantでMacBookから最小限の環境を移す。SSDは64GBしかないのでシステムとアプリケーション、ライブラリ、それにホームフォルダのライブラリなど一部しか入れられない。iTunesライブラリなどとんでもない。というわけで再度HDDから起動してSSDからHDDのフォルダへシムリンクを張って対処する。SSDから起動したままだとホームフォルダ内のフォルダを削除したりできないからだ。

こうして無事環境整備が終わったMacBook Proはとにかく速い。メモリが4GBになったことも大きいのだろうが、なんといってもSSDの効果は絶大だ。起動が速いのもそうだが、ログイン画面でIDとパスワードを入力してリターンキーを押すと、ほんの数秒でデスクトップにばばばばっとウインドウが開いていくのは快感ですらある。エクセルだってドックで1.5バウンスで開く。以前は朝起きて歯磨きしている間ずっと跳ねてたのに。

唯一の不具合といえば画面の輝度が常に最高になっているようで、キーボードで変えようとしてもインジケーターは表示されるものの実際の輝度が変わらない。PRAMをクリアしてもどうも直らない。キーボードのバックライトはちゃんとキー入力にも周囲の明るさに反応しているので、どうやら液晶まわりの問題のようだ。そういえば最初は負荷がかかると(特にHDDの読み書き)画面がちらつくことがあった。SSDにしたら消費電力が減ったのか、ほとんど気にならなくなった。このぐらいならまあいいや、と放ってあるが、いきなり死なれると嫌なので一応保険に入った。

これでもうOK。あとはメモリを8GB積むぐらいしかないが、そこまでする必要は当分なさそうだ。あと3年こいつと付き合おう。よろしく頼むぞ。

コメント

外してぶらぶらさせていたコネクタはBluetoothに繋がっていたことを発見。Magic Mouseを買ったらBluetoothがない、と文句を言われて気がついた。外したSuper Driveに付いていたコネクタを本体に戻して解決。今までBluetooth機器は持ってなかったから気がつかなかった。ちなみにMagic Mouse+Better Touch Toolの組み合わせは最強だ。