Montréal 近郊:1日目

8月21日(土)NYから Montréal に移動

今日から29日までの9日間、モントリオールとその近郊への旅。一番の目的は Montréal の北側に位置する Laurentides にある Le P'tit Train Nord という廃線跡のサイクリングロードを走ること。その時、経由することになるモントリオールも16年ぶりに楽しんでくる予定。

今日はモントリオールまでの移動の日。朝8時15分ペンステーション発モントリオール行きの AMTRAKに乗って、11時間の電車の旅。6時起きで家を出て余裕を持って駅に着いた。ところがだ、出発ゲートが表示されるのを待って列に並んで係員のいるゲートまでたどり着くと、モントリオールに行く人はまず数メートル先にある仮設カウンターで手続きをするように指示。どうして、それを先にアナウンスしない?さらには、自転車はホームで折り畳んで輪行袋に入れようと思っていたら、降りる前に袋に入れなければだめだと。ホームで袋に入れるからと話を付けると、一度は許可してくれながら、しばらくするとやっぱり駄目だとウダウダ。そんなことしているうちに、チャリをしまう時間がなくなったり、ホームに降りてから最初に乗り込もうとした車両はモントリオール行きの乗客用じゃないから、反対側に行けと言われ、移動しているうちに他の係員がドアを閉めてしまう。そして、目の前で電車が滑り出て....... はぁー。今日から9日間の私たちの休暇、どうしてくれる!1日1往復の電車なのよ。

上記のいきさつは読んでいてもピンと来ない部分もあると思うが、実はその場にいた本人もはっきりしなかったのだ。AMTRAK の職員たち、人によって、言うことバラバラ、やることバラバラ。機転が全く利かないから、日頃馴れていない「折り畳み自転車を持った乗客」に対して判断ができない。モントリオール行きの人はカウンターで手続きをする必要があるとアナウンス一本を流してくれていれば、列に並んでいる間の無駄な時間を費やす必要なかったのにとか、駆け巡る思いはあるが、乗れなかったものは仕方がない。

ホームに残された我々の横にいた(対応していた)職員の話だと、ポートオーソリティーからモントリオール行きのバスがあるらしい。乗れなかった電車代の払い戻し手続きをして(窓口に行くと「はいはい、乗り遅れたのね。ポートオーソリティーへの行き方分かる?」といった実に馴れた対応だった。乗り遅れる客がいかに多いかということだ)、ポートオーソリティーへ向かう。

Greyhound の窓口で切符を購入し、取り敢えず登場ゲートまで行ってみると、10時半の出発まで1時間以上あるというのに、10人以上の人が待っていた。列の最後尾に並んで、自転車を折り畳んで袋に入れる作業をしているうちにどんどん列は長くなる。そして、早々に切符の確認とパスポートを元に乗客名簿づくり。バスはチャリの様な大きな荷物を乗せるのも楽だし、近郊へのチャリ旅行や、レーク・プラシッドにスキーなど利用できるかもと今までバスを考慮していなかったので、旅の可能性が広がった。基本的に我が家は車嫌い、電車好きだから、バスを利用するなんて考え浮かばなかった。バスで行くとモントリオールまでは8時間だそうだ。それって、乗ることのできなかった電車を追い越せる?

グレイハウンドのバス グレイハウンドのバス

バスは座席ゆったり。電源があって、wifi が使えるのも嬉しい。バスの車いすマークの横にも、電源、WiFi、リクライニングマークが付いている。フィラデルフィアにバスで行ったとき違って、不自由のないぐらいの速さで繋がる。嬉しいね。

途中、バスターミナルに寄ったときは下車休憩ができる。運転手は交代なしで走り詰めだから、この休憩は必要なのかも。乗客はと言うと、車内販売などないから飲食物は自前で調達。ただし、アルコールは禁止なのがアメリカらしい。乗り馴れている人は枕や毛布もしっかり持ってきているし、Albany のターミナルの売店でも販売していた。

ニューヨーク州の山の中を走っていると、紅葉が始まっている。そうそう、昔8月の末にバーモントから飛行機に乗ったときに上空から紅葉が綺麗なのを眺めたのがしっかり記憶に焼き付いている。このあたりは、冷え込むのが早い。

渋滞があったため、国境に着いた時は出発から既に7時間半。うーん、電車に追いつかないかも。全員すべての荷物を持ってカナダの入国審査の建物に入り審査を受ける。自転車の入った袋にはキャスターついていないから重い。型通りに入国目的や日程を質問され、アメリカに戻る切符を要求されたので、AMTRAK の券を見せると、なんで往路はバスで復路は電車なのかと訝しがられる。そんなに珍しいのだろうか?乗り遅れたからバスで来たと答えると、納得した様子で今度は遅れないようにねと。もちろんですとも。

30分ぐらいでほぼすべての人が出てきて、運転手は「さぁ、乗った乗った出発だ」というモードになっていたのだけれど、数人引っかかっているようだ。書類関係に問題があった人と、スーツケースを一人3個持っていたカップル、荷物が多くて挙動不審な白い帽子のおばちゃん。大量の荷物をチェックしていたので時間がかかかっていてた模様。結局、全員が出てくるまで、1時間15分かかった。バスの運転手が、乗客から入国審査の所要時間を聞かれて、その時々で違うのでなんとも答えられないと言っていた意味が分かった。我々のバスよりもかなり後から着いたバスは、全員があっさり通過してあっという間に出て行った。

結局、電車には追いつかなかったけれど、モントリオールまでたどり着くことができ、ひとまずよし。

Les Suitets Labelle Montréal Les Suitets Labelle Montréal

国境近くから雨が激しくなったので心配したが、モントリオールに着いたときは霧雨。しかも、今回の宿 Les Suites Labelle Montréal はバスターミナルから近い。電車に乗れなかったのは、もしかして我々の強運が味方したせい?天候が悪いので、kame がリストアップしていた食事の候補地の中から一番ホテルに近いバーガー屋 La Paryse で夕食をとり、早々に就寝。長い一日だった。