Anses d'Arlet: La Kay

評価:2/5点

2時間に一本しかないバスに15分だけ揺られてやって来たAnses d'Arlet。村にはいくつか食堂があるようだが海辺で営業しているのは2軒だけだった。近い方の海の家、La Kayでお昼とすることにした。

火, 2016-07-19 12:22 - La Kay炭酸水DidierとビールLorraine

12時過ぎにメニューを眺めていると若者が近寄ってくる。「ランビスある?」「ああ」「鶏のコロンボは?」「ああ」という具合で手応えがない。なんとかどっちもあるということは確認できたのでそのへんのテーブルに陣取る。

開いている店が2軒しかないからか続々と客が集まってくる。どうやらさっきの若者は息子で、その母親が厨房、父親がホールという担当のようだ。向こうのグリルでひたすら鶏を焼いている大男は親戚だろうか。

さっき息子に注文を伝えたのにまた父親がメモを取りながら注文を聞く。さっきのはなんだったんだろうか。息子が要領を得ないので忙しさに両親はイライラしていて、家族揃ってぶっきらぼう。繁盛しているのが不思議だ。

前述の通りランビスを注文し、付け合せはそれぞれlegumes de paysとレンズ豆、と言ったらレンズ豆はできないから赤インゲンの煮豆にしろという。コロンボの付け合せは同じくlegumes de paysとグラタン。

火, 2016-07-19 12:45 - La KayLambis Grilles

グリルの大男が白身の魚を二枚網に挟んで焼きだしたらぷーんと魚の臭いが漂ってきた。誰かタイのグリルを注文したな、と思っていたらそれがランビスだった。Lambisは巻き貝だという知識はあったが、以前見たメニューでは串焼きだったのでてっきりつぶ貝程度の大きさだと思っていた。実際にはアワビより大きいぐらい。こいつを伸ばしてプロヴァンス風ハーブで直火焼きにしている。ちょっとアワビみたいな食感でコリコリとムニムニが同居しており、とても美味い。気に入った。

火, 2016-07-19 12:40 - La KayPoulet Colombo

鶏のコロンボは要するにカレー。このあたりに伝わったカレーが南方系だったのかマスタードシードを使っているらしいが、スパイスの調合は無限にバリエーションがあるようだ。Legumes de paysの内訳はサツマイモ2種類、タロイモ、バナナでドミニカのような英語圏の島ならprovisionsと呼ぶものだ。野菜じゃないのか。グラタンはサツマイモでバナナも入ってるらしく甘くて酸味もある。美味いメキシカンを食べ慣れている二人にとって豆は食べるほどじゃない。

デンプンの量がすごいのでさすがに食べきれない。味は悪くないし特にランビスはいいのだが、この店の水準がどうということではなさそう。勘定の時の手際の悪さが際立っていてなかなか相手をしてもらえない。このへんのオペレーションが改善されない限りまた行きたいとは思わない。村でほかの店を探すべきだろう。