ニューヨーク街歩き:Marine Air Terminal(LaGuardia Airport)
今まで何度となく利用しているラガーディア空港。そこに古いターミナルビルがありまだ現役だというのだ。これは見学に行かねばと、雪の後の週末に出かけてきた。お目当てはターミナルA。Manrine Air Terminalという昔ながらの名前もある。
Manrine Air Terminal は1939年に作られたアールデコの建物で、まるで一昔前にタイムスリップしたかのような佇まいで迎えてくれる。旅客機の黎明期に開港したラガーディア空港のターミナルビルで、米国で唯一当時のまま利用されているものだとか。お魚が飛んでいるタイルがマリンエアーっぽくってよい。
世界でもトップの大都市ニューヨークに降り立ったつもりが、このターミナルだったら相当な衝撃を受けそうだ。もっとも、現在この建物を利用しているのはワシントンDCおよびシカゴ間のデルタ・シャトルだけなので確率はかなり低い(ボストン便はターミナルC)。一度デルタでワシントンDCに行きたいなと思い始めてしまった。
建物の中に入ると、天井から光の差し込む明るいく広い円形の待合室が広がる。今は銅像のおかれている中心部分にかつてはカウンターがあったらしい。Marine Air Terminalとラガーディア空港の歴史の説明板がありいろいろと学ぶことができた:
「海」と「空」の「ターミナル」という一見不思議な名前は、当時水上に離着陸する「Flying Boat」と呼ばれたハイブリッドなプロペラ機が就航しており、文字通り海と空へのターミナルだったのだ。その「フライング・ボート」を飛ばしていたのは PAN AM で、国際線第一号はリスボン航路だったそうだ。
待合室の壁を360度取り囲むように壁絵が描かれている。James Brooks という人のFlight という作品で、イカロスからライト兄弟、ボーイングに至るまでの飛ぶことへの追求の軌跡を描いたものだとか。1950年代に共産主義的な香がするという理由で塗りつぶされ、1980年代のの改装の際に再び日の目を見たらしい。
椅子もたぶん当時のもの。プロペラのデザインが可愛いくて素敵だ。ターミナルなので一応売店もあるけれど、採算は取れるのだろうか気になるところだ。
来る途中、ターミナルビルの手前にも同時代の古そうな建物があったのだが、こちらも同時期にハンガーとして作られた建物だったようだ。
ラガーディア空港の西側に、あの有名なSteinway & Sonsの工場がある。そのスタインウェイ家が所有していた Gala Amusument Park だったところにラガーディア空港を作ったらしい。
そして、ラガーディアという名前は、1934年から1945年までニューヨーク市長を務めた Fiorello H. La Guardia さんに由来するものだとか。
ところで、ターミナルAを通るバスは Q47しかないので、我々はQ69のバスを利用し Ditmars Bl/81 Stの停留所で降りて歩いてきた。
レンタカー会社の駐車場とターミナルを結ぶシャトルに混ざって、年季の入った車体のシャトルを発見。他のターミナル行きの無料シャトルバスが出ていたのか。当然のサービスなのだろうがニューヨークで乗換の機会もない我々は、全く存在を知らなかった。それを利用して、ターミナルB へと移動。B、C、Dのターミナルには、M60、Q70、Q72、Q48のバスが来ている。
いろんなことを学ぶことができた見学で楽しかった。古いものってやっぱり好きだ。