評価:3/5点
Elmhurstの教会前にあるコロンビア肉屋にはだいぶ前から注目していたのだが、前を通る時はほぼ必ずインドネシアかミャンマーのフードバザールなので通過するのが常だった。
確かスネ肉を探していた時だったか、ある時覗いてみたらカウンターの上に小豚の丸焼きが鎮座しているではないか。しかもそのお尻の方に開いている穴の中にはご飯が見える。
おおっ、これは一度食べてみなければ、と心に決めたのは言うまでもない。後日lulunが買い物の時に立ち寄ったら子豚さんの姿がない。なんとか店の人から聞き出せたのは、そいつはLechonaといって週末にしか売っていないということ。
インドネシア・フードバザールが土曜日にあったので帰りに立ち寄った。日曜日だと売り切れている危険があるからだ。まだ土曜日の昼過ぎなのに前回見た状態と比べるとだいぶ胴が短くなっている。
これちょーだい、と店員に伝えるとスプーンでごそごそと胴からご飯を掻き出して容器に入れてくれる。最後に「皮いるか?」というので「いえーす」と応える。小さなアレパを載せてフタをする。
家に帰って開けてみるとクミンの香りが強力にする。確かに中南米の料理にはクミンは必須だが、ここまで大量に入れてある料理は珍しい。ご飯の中には豚肉がゴロゴロと入っていてなかなか豪華だ。肉主体のパエリアといった感じでけっこう美味いのだが、インドネシア料理と一緒に食べたので比較するとやや単調でサンバルを追加するとちょうどいい。インドネシア人が旅先までサンバルを持っていくというのがわかる気がする。
新世界から伝来して旧世界を席巻したトマトや唐辛子とは逆のルートを辿ったクミンが、どのように西半球で不可欠のスパイスになったのか大いに気になるところだ。