評価:4/5点
ジョージタウンの北側にある Dumbarton Oaks は、Bliss夫妻の邸宅だったもので、彼らが集めたプレコロンビアやビザンチンのが展示されている。現在は夫の Roobert Woods の母校ハーバード大学の所有だ。
最大の目的は、プレコロンビアのコレクション。インカ、アステカ、オルメッック、マヤ、ナスカなど充実していて、見ていて楽しい。
ペルーの中部海岸エリアで1000〜1400年頃にインカの前に栄えたチャンカイ文化は素朴だけれど人(現代人?)を引きつける力を持っている。
ここのもう一つの重要なコレクションであるビザンチンも素晴らしい。個人でよく集めたものだと感心する。周辺の古代エジプト、ギリシャ、ローマなどのコレクションもあり、どちらも見ごたえのある展示だった。そういえば、扉を開けた途端にお出迎えしてくれるモザイクもよかった。
建物自体もスッキリとしたセンスのよさが伺える。
Music Room と呼ばれる広間にはなにげにグレコがかかっている。天井、床、暖炉などはフランスのお屋敷から持ってきたらしい。第二次大戦の終盤にこの広間で行われた会議で、後のサンフランシスコ会議で採決された国連憲章の提案などが話し合われたそうだ。
植物にも関心があったとかで、年代物の植物関連の蔵書もかなりのものがある。こちらはモノがモノだけに見学というわけにはいかないが、一部開いて展示してくれてあった。
かつては庭にあったという日本の影響の濃いスフィンクスも面白かった。
庭も有名なので庭の開園時間まで時間調整をして待っていたが、庭への入り口に行ってみると切符を買うのに列ができている。暑いし、夏だから植物的にもどうかと思いパスした。DCに行く機会はなかなかないだろうから、入るべきだっただろうか。
建物の外でタイサンボクの花が咲いていた。足を伸ばして見に来てよかった。