バジャドリに着いた翌日、早速エクバラム遺跡へ。街の北に車で30分ほど行ったところにある。まだ土地勘もないので初日は近場で様子見だ。
OpenStreetMapによるとバジャドリの街中にエクバラム行きのcolectivo乗り場があるらしい。前日の散歩でそれらしい場所は確認済みなので余裕だ。
Colectivo乗り場手前の交差点あたりからおっさんたちが「エクバラム、エクバラム」と声をかけてくる。頷くとこっちだ、と倉庫の廃墟のようなところに案内される。待っている地元民がいるのでここが待合室か。料金を訊くと一人片道50ペソだそうだ。
待っていると欧米人カップルが一組来て、その二人と一緒にタクシー、というか普通の車に乗り込む。もちろんドア手動、窓も手動でいまどきこんな車珍しいな、と少し感動する。
出発したはいいがしばらくして車はモールの駐車場に入って止まる。え?これエクバラムじゃないよね?と思ったらもう一組の客が降りて中に入った。しばらくして首を振りながら出てきたと思いきや、そこにあるATM見つけて飛んでいった。見えてなかったようだ。
ひたすら荒野を走り、わりと大きい村を通り抜けて右に曲がり、さらに荒野の中に駐車場が。その向こうにわりとちゃんとした設備が見える。
チケット売り場で料金を見ると150ペソぐらいなのでぶっ飛ぶ高さと思いきや10ドルもしない。やたら物価が安いので既に感覚が麻痺している。「セノーテは別料金」という張り紙が見えてそうだ、セノーテがあるんだっけ、と思い出した。
一応待機しているガイドもいて声をかけてはくるがうるさくない。遺跡に向かう道沿いにも物売りがいるけどこちらも淡々としているのは好ましい。
突然目の前に遺跡が現れる。地図と見比べると規模の小さいコンパクトな遺跡だということがわかる。地味な遺跡なのにけっこう団体客が来ているのが意外。
いきなり四方にマヤアーチが伸びる門があって興奮気味。
そのすぐ先には球技場がある。そばにいる団体客のガイドが「チチェンイツァの1/10の規模」だと言っているのが聞こえる。なんだそりゃ。
突き当りにある大きな建物が通称アクロポリス。一応知ってはいたがデカい。
ほかの建物にもあったが柔らかい岩に彫り物がしてある。
小屋掛けをしてある部分には復元した装飾が飾ってある。今はほとんで消えているがそこらじゅうにこういう装飾があったようだ。
アクロポリスの中段にもかなり大きな部屋があった模様。
なにしろ階段が急なので昇り降りがなかなか大変だ。年寄りになる前じゃないと楽しめないな。
ユカタンはとにかく平坦なので上まで行くと周囲が一望できる。アクロポリスは北の端にあるので南側にはエクバラム遺跡のほぼ全体像が見える。わずかに小高くなっているところにも遺跡があるのがわかるが、ユカタンには2000もの遺跡があるのでとても発掘しきれないらしい。
屋根が落ちた建物は最近壁画が見つかったので修復中らしい。
入口付近にある丸いピラミッドは通称Oval Palace。下から見ると巻き貝のような螺旋に見えるが登ってみると違った。なかなかきれいな建物だ。
1時間ほどで一周りできた。暑くなってきたので撤収。帰りにセノーテの入口に自転車タクシーが待っていたのでセノーテは遠いのか、と訊いたら8分ほど先だという。だったらいいや、とパスして外に出るとちょうど客を待っているcolectivoがいたので幸い待たずに乗れた。先に来ていた客はどのくらい待ったのだろうか。
バジャドリから近いしコンパクトなので初心者には手頃な遺跡だ。ここを最初にしたのは正解だった、と思ったのはチチェンイツァに行った時だ。