ユカタンでマヤ遺跡廻りをする方法としてはツアーに参加するか、運転手を雇うか、自分で運転するか、路線バスで行くというのがある。今回路線バスでほぼ網羅できたけど行ってみないとわからないことも多かったのでとりあえずメモっておこう。
ユカタンの雄ADO
ネットに時刻表も出てるしモバイルアプリまであるADO(現地で「アデオ」と呼ばれる)は主要路線に快適な車両を走らせていてほぼ欧米並みの使い勝手だ。カンクン空港と市内バスターミナルを結んでいるので最初に乗るのはまずこのADO。
ターミナル出口手前からおびただしい数のツアーやホテルやタクシー会社の職員がいるが幸いうるさい客引きはいない。外に出て右手にバスのりばがあって写真のようなADOデスクがある。そこで切符を買う。
バスはだいたい30分おきぐらいに走っている。南方向、Playa Carmen行きも空港に寄る。カンクン行きのバスは3つあるターミナルを回ってから街に向かうので40分ぐらいかかった。
カンクンのバスターミナルはわりと立派だけどコンパクト。切符売り場の窓口がずらりと並んで、画面を見て座席を選ばせてもらえるのは嬉しい。クレジットカード使用可。このスタイルはどのADOターミナルも同じだった。
車両は新しく立派。車内ではずっとハリウッド映画やメキシコのTVドラマを流していてうるさいけどスペイン語の勉強になるといえばなる。
ローカル路線
主要路線しか走っていないADOが全てかというとそうではない。Oriente、Centro、Mayabといったブランドもあって、よくわからないけど元々は別会社だったけどADO傘下になり、でも運営は一元化されていないという感じなのだ。車体もこちらは古くて設備も貧弱。映画がないかわりにいかにもメキシコの歌謡曲が流れてこちらもスペイン語の勉強にはなる。トイレも付いてないので要注意。
例えばバジャドリ・メリダ間を走るADOはハイウェイをノンストップで走るけど、Orienteは旧道沿いの街に寄りながらのんびり走る。地元民が乗り降りして見ていて楽しい。カボチャの種を売りに来るおばさんが乗ってきたりもする。
ネットに時刻表がないのでバスターミナルから乗る時は窓口で教えてもらえるけど途中から乗る人はどうしてるのだろう。毎日決まった時間に通るからわかってるのかな。
バスターミナル
カンクンには一つしかバスターミナルがないが、大都会メリダや地方都市バジャドリ、それにイサマルのような田舎町にも複数のバスターミナルがあってブランドや路線によって違うターミナルから発着するので注意が必要だ。幸いバジャドリやイサマルは歩いてすぐだがメリダにはADOターミナルの隣にローカルターミナルがあるほか、少し離れたところに東方面のOrienteターミナルとCentroターミナルがあり、北のProgresso行きターミナルも別。少し古いが詳しいページ(英語)もある。
バスターミナルにはたいてい売店が併設されているし外に出れば物売りがいる。トイレはコイン式有料。
乗るバスが来るまで待合室にいなければならない。バスが来たらアナウンスがあるけどほぼ聞き取れないのでそれらしいバスが見えたり周囲の客が動き出したらその都度改札口に行って確認するのが吉。現に我々はバジャドリで乗るべきバスが行ってしまってエライ目にあった。
Colectivo
バスとは別にcolectivoと呼ばれる乗り合いタクシーもあって、これは主に都市から近郊に向かう路線だ。メリダ発着のcolectivoはほぼ13人乗りのバンなのだが、マイナー路線では普通のタクシーだったりもする。出発・到着地点は決まっているがその間はほぼどこでも乗り降り可能。ターミナルらしきものはなくて適当に路駐しているが、一応待合室的なものがあったりもする。近くに行くと呼び込みが男たちから声がかかるのでわかる。
バスは決まった時刻に発車するがcolectivoは客が集まらないと動かない。路線にもよるが15分ぐらいは待つつもりでいるべきだろう。
出発前に路上のデスクで切符やトークンを買うこともあるが、降りる時に運転手に払うこともある。値段はバスと同じぐらいだったりかなり安かったりする。
時差
カンクンやトゥルムのあるQuintana Roo州とメリダやバジャドリのあるユカタン州は一時間の時差がある。ADOの時刻表には出発時刻と所要時間は表示されるが到着時刻はないので、時差を考慮しないと取り返しの付かないことになる可能性がある。現に我々も3回州境を超えてようやく気がついた。メリダのローカルバスターミナルには注意を喚起する時計があったので地元民も間違えることがあるのだろうか。