評価:3/5点
モントリオール最後の夕食は宿の近くにあるLe Quartier Généralを狙って夕方SAQでワインまで買った(ワインは持ち込み制)のに、その後予約しないと無理らしいことが判明したのだ。なにしろ世の中は金曜日の晩。困って色々探した挙句に落ち着いたのがこのChez Victoire。
Chez Victoire
Chez Victoire
Open Tableで予約を入れ、Avenue du Mont Royalに向かっててくてく歩く。地下鉄で行ってもいいのだが駅からだいぶ離れているので歩いたほうが速い。けっこう繁華な通りに面してあるガラス張りの店がChez Victoireだった。ちょっとお洒落な店内は既に混雑している。入ってすぐの細長いバーのようなテーブルの端に座る。
kameは胃が疲れて食欲が無いのでメニューを吟味する眼にも今ひとつ力が入らない。軽そうなメインディッシュだけでいいか、と思ったがlulunが元気なので前菜も一皿だけ付き合うことにした。ワインは500ccを注文できる赤があったのでそいつを注文。
Chez Victoire
Les Terrassettes Clos de l'Anhel 2010
てっきりワインはカラフで出てくると思ったら500ccのボトルだった。グルナッシュ、カリニャン、ムウヴェデールのブレンドで、軽めで大人しく魚にも合いそう。
Chez Victoire
パンとオリーブオイル
パンは大きなものをスライスした珍しいタイプで、バターではなくオリーブオイルが添えてある。いずれもおいしいのでワインと食べているとなんとなく食欲が出てきたのだから身体とは素直だ。
前菜は説明だけ読んでも今ひとつわからなかったが、グラスにスクアッシュと栗のペースト、キノコのソテー、ヘーゼルナッツ、それにトリュフ味の泡を層にしてあるものだった。栗の味がわからないのが残念だが、キノコとナッツ、ベーコンをニンニクたっぷりで炒めてトリュフの香りを付けてあるのは成功している。
Chez Victoire
Sur une purée de courge butternut/marron (Québec) Champignons de saison – noisette – moussante à la truffe
メインディッシュの一方には魚を選択。Flétanという白身の魚で日本語ではカラスガレイというようだ。注文した後に店員が「魚は外は火が通っているが中は半生だけどいいか?」と念を押しに来た通り、たたき風に加熱してある。根パセリのペーストの上にまんまるなエスカルゴのフライとともに鎮座している。普通にうまい程度だが、この根セロリのペーストの代わりに豆のペーストはどうだろうか、そいつをパンにつけたりしても良いのでは、とアイデアは頂戴した。
Chez Victoire
Pavé de flétan (Mer du Pacifique) Escargot beurre à l’ail – racine de persil – riz noir vénéré - vierge de tomate
もう一方は豚肉の煮込みで、こちらはジャガイモのピューレと冬野菜各種を従えている。肉はとろとろ、味は想定の範囲内。
Chez Victoire
Joue de cochon braisée (Cochon du Québec) Purée de pomme de terre/fromage en grain – bacon - courgette – jus de cuisson
味のレベルは十分なのだが、賑やかで店員は忙しそうだし、店全体の平均年齢が低めでlulunとkameにはあまり居心地がいい店ではない。間違ってウイリアムスバーグあたりの店に迷い込んでしまった感がある。レストラン激戦区なのでわざわざまた行こうとは思わないけど、腕は確かだしこういう店が好きな人には良いだろう。