2015年7月21日（火）
今日は、ジャスパーの宿を立ち、サスカチュワン・クロッシングまで145km の移動。その間に見どころ沢山の一日だ。
朝食は駅の近くの Bear's Paw Bakeryでパンを買ってきて、お部屋でいただく。宿をチェックアウトした後にもう一度お店に寄って、サンドイッチなど昼食になりそうなものも調達するのにも利用した。
今日はひたすら Highway93を南に向かう。ジャスパー国立公園とバンフ国立公園を結ぶIcefield Parkway (氷河道)と呼ばれている道だ。特に今日通るジャスパーとサスカチュワンの区間は、大自然の中でガススタンドもないし、電波もたぶんほとんど入らないだろうというようなところ。基本的に自然しかない。
国立公園内に入るのは有料。走りだしてすぐに料金所があり、旅行はいつまで？と聞かれる。滞在日数分をまとめて支払う仕組みになっているのだが、予期していない質問だったために、カルガリーを出る日にちを答えてしまった。最後は国立公園を出ているから、必要以上に払ってしまったことに気がついたのはしばらくたってから。その時にもらった日付つきのレシートをフロントグラスに貼って支払い済みを証明しておくのが決まりだ。
日程上の都合により、車で一気に駆け抜けてしまうが、途中にはトレッキングができるところがたくさんあり、歩くのも楽しそうだ。
最初に立ち寄ったのは Athabasca Falls（アサバスカの滝）。高低差23mしかないにもかかわらず、水量が多く迫力のある滝だ。様々な角度から滝を楽しむことができるようになっている。
期待をしていた花も随所に見受けられ、7月にやってきて正解だった。
テルライドに咲いているインディアン・ブッシュペイントの花はロッキーの北側でもたくさん咲いていた。
続いては、Sunwapta Falls(サンワプタの滝)へ。こちらもアサバスカの滝同様、道路のすぐ近くにありお手軽に訪れることができる。水しぶきがかかる近さのところまで寄ることができる。また水に削られてできた峡谷も圧巻。
途中から氷河が視界に入ってくる。Colombia Icefield（コロンビア大氷河）は325km2のエリアに17個もの氷河があるらしい。
三千メートル級の山々が連なるのを見ることができるパーキングエリアで昼食休憩。ジャスパーで買ってきたサンドイッチなどを頬張る。
心配した天気もなんとかもちそうなので、今日にしようか明日に回そうかと悩んでいたアサバスカ氷河を見学してしまうことにした。Brewsterがやっている、氷河の上まで連れて行ってもらえるお手軽ツアーだ。日中は混雑するので早朝10時前に行くか、ツアー客の引く3時以降がオススメだとガイドブックに書いてあったので、そろそろ良いだろうと考えたけれどとんでもない。駐車場も建物の中も大混雑。
事前に券を購入してプリントアウトして持っていたので、チケット購入の列には並ばずに、ツアーが出発する時間指定だけをしてもらう。アサバスカ氷河が終わってからスカイウォークと指定されたが、その氷河ツアーの時間までずいぶんある。地下一階には氷河の歴史などを展示した氷河ギャラリーがあるのだが、あいにく工事中で見ることができない。ほかにやることもないので、2階のカフェに行ってビールやお茶を飲みながら時間をつぶす。
氷河見学は、まず氷河の近くまでバス。そして、クレパスのある氷河の上を走ることができる低圧の特殊タイヤをはいた雪上車に乗り換える。どちらのドライバーもエンターテイナーだ。到着したら目の前の氷河やなんとも言えない水の色を楽しみながら氷河の上を歩いたり記念撮影などして15分ほど滞在。風がなく滞在時間も短いので、氷河の上にいても大して寒くなかった。
こんなに簡単に氷河にアクセスしてしまって良いのだろうかと思うぐらい。氷河ツアーバスは車いすが乗り降りできる専用の出入口もある。そういえば、ジャスパーまで乗ってきた寝台列車カナディアン号も車いす（だけではないと思う）でもちゃんと旅ができるようになっていてバリアフリーが進んでいる。素晴らしい。
再びアイスフィールド・センターに戻ってきたらずいぶん人が少なくなっている。次はスカイウォークだ。バスで少し離れたスカイウォークの駐車場へ。入り口を入ると、無料の音声ガイドの機材を貸してくれるという。日本語もあるので、みんな熱心に説明に耳を傾けてくれる。ロッキーの自然や歴史のことなど実に細かい説明だ。
去年完成したばかりの高さ280mのところに突き出すように作られたスカイウォークは、足元がガラス張りで、まさに空中散歩。ただし、完全な透明でなく、少し模様が入っているのですぐに歩くのになれる。
それでも高所恐怖症の人には地獄だろう。こちらは好きなだけ滞在して、随時やってくるバスに乗って戻ればよい仕組みだが、所要時間はだいたい60分ぐらい。
氷河の上を歩くというメインイベントも終わった。あとは Saskatchewan River Crossing にある宿 The Crossing Resort へ 45km まっすぐ向かうのみ。 今日は盛り沢山だった。
宿はコテージになっていて、オーナの趣味なのか、花壇がきれいに整えてある。夕食のためにレストランに向かっていると、我々と同じように氷河を見学してきて休憩に寄ったという日本人女性二人組が。しかし、彼らはまだここから 87km 先のレイク・ルイーズが今夜の宿らしい。なんとハードな旅だ。なにもないところだけれど（Wi-Fiも有料なので通信は一晩我慢した）、今日の宿がここで良かった。
自分で焼く BBQスペースが有り、そちらでステーキや鶏バーガーを焼いて夕食に。長い一日だった。それにしても、お天気がもってよかった良かった。
