評価:3/5点
kameがNYに帰る前の晩は日本料理を食べよう、と決めたわけではないのだがカレー屋にいくことにした。インド料理はNYでも食べられるのでここでいただくのは立派な日本料理としてのカレーである。
実は単に面倒なので宿の近くの店を探したらヒットしたのが自称スマトラカレーの共栄堂だったのだ。場所は神保町の古書店街にあるビルの地下。
ビールを一杯やってからちょっと覗いてみたら土曜日の晩なのにけっこう混んでる。全面喫煙可というのは困るが見たところタバコを吸っている客はいなさそうなので入ってみることにした。
メニューの大部分はカレーなのだが基本的には一種類で具が違うだけのようだ。一番スタンダードなポークカレーとエビカレーを注文。
テーブルには福神漬とらっきょうが置いてある。日本のカレーなのだから当然だが実際に目にするのは久しぶりなので新鮮だ。
周囲の客は慣れているようで、迷わずポークカレーにご飯とソース両方大盛り、という注文を入れている。アメリカから来た我々から見ても立派な食欲だ。
出てきたカレーは焦げ茶色で見た目の通りかなり苦味がある。これはルーを作るときに焦げる直前まで火を通しているのではないかと推測した。醤油は感じないしマレー系のカレーとはだいぶ趣が違う。まあレシピがスマトラから渡ってきたのは100年近く前なのでそれもそうか。
エビカレーはエビは3匹しか入っていないのがやや不満だが、エビ風味のソースはなかなか良い。割高感はあるので食べるとしたらポークがおすすめかな。
宿に帰ってiPadでいつもの読み物をしていたら、なんとうしぞーさんのブログに共栄堂のエントリーが現れたではないか。すごい偶然。うしぞーさんの推測ではスパイスを深煎りしているのではないかということだが、なるほどスリランカの茶色いスパイスミックスに通じるものがある。あのレシピがスマトラを経由してここまで来たのだろうか。
確かに普通の日本のカレーなのだが独特の風味は熱心なファンがいるのも頷ける。行くなら混まないタイミングを狙うのが吉かな。