2015年9月7日(月)
フィラデルフィアでの宿は、The Independent Hotel。繁華な場所にあり、ホテルの目の前はゲイ・ストリートで、レインボー横断歩道だった。
朝食付きではあるが、食堂スペースがないこともあり、部屋に朝食を運んでくれる。しかし、我々の部屋にはテーブルがない。朝食を部屋で食べるシステムなら、小さなテーブルでも用意してほしいものだが、映画か何かで見るようにベッドで食べることを想定しているのだろうか。
ヨーグルトが80カロリーとしか表示がないけれど、凄まじく甘い。なんだか身体に悪そうだ。低カロリーだしヨーグルトだし、ヘルシーと喜んで食べることを狙った商品なのだろう。
Gayborhood
朝の通り
朝の散歩で、宿の南側の壁をいくつか見にいく。昨夜通ったところも朝になると違う雰囲気が漂っている。
秀作の壁画が街のいたるところにあると、日々文化的なものに触れることになるし、精神的にも良さそうで、街の退廃防止にも一役かっていそうだ。
その反面、文化が花開くのはたいてい悪政だったり、恐慌だったりなのはなぜだろう。そんな lulun の疑問に、世の中が悪くなる前にすでに豊かになっていて、文化も熟成されていたからだというのが kame の見解。なるほど。
一旦宿に戻って、チェックアウトして荷物を預けたら、 Eastern State Penitentiaryへ。
昨日と同様、今日もバスが迂回ルートを取っている上に、休日ダイヤで本数が少ない。iPhone でバス情報を見ていると、待っていたバスが突如路線外の道に消えてしまった。仕方なく別のバスを目指す。その際に今日はマーケットが休みなのが判明。昨日目をつけていたクッキーやスコーンが買えないのが悔しい。乗車したバスも迂回ルートを走るという。ドライバーに「xxx に行きたいのだけれど」と伝えても、このバスは「xxx 通までyyy通を走る。乗るの?乗らないの?」と言う不親切さ。道の名前を言われても、こちとらよそ者分かるわけがない。非常に残念な対応。それともアジア人に対する意地悪だったのだろうか。
iPhoneの地図とにらめっこしながら(便利な時代になったものだ)、適当なところで下車し、かなり歩いて目的地にたどり着く。10時の開館とともに入る予定が11時。ひどいスタートだ。とはいえ、監獄の見学自体は楽しかった。
フィラデルフィア式という、ヨーロッパやアジアで多く採用されることになる監獄のモデルになったところだとか。目的は犯した罪を悔い改めること。そのためにとる手段は、独房でひたすら誰と話す機会もなく反省をするそうだ。最初の頃の独房はいわば庭付きで、1日にほんの僅かの時間、外の空気を吸うことができたとか。個室から外には出ないので、人と触れ合うことはない。
そして、その独房というのが、ホワイトハウスよりも先に上水道とセントラルヒーティングを完備した部屋だったというのも、現在では思いもつかない事態だ。しかし、孤独に置かれて、罪を悔い改めた人の割合はいかに。神のみぞ知る。
みんなで日光浴や運動をする共同のグラウンドができたのは後のことらしい。
基本的には、オーディオガイドを操作しながら自分で見て回る。場所によっては、時間指定の人によるガイドツアーガイドツアーがある場所も。かのアルカポーネもここに入っていたらしい。暑いので消耗するし昼食の時間になったので、1時間ほどの見学で切り上げた。リーフレットを見ながら、細かく見ることができたらもっと楽しかったかもしれないが、面白かったしよしとしよう。今夜変な夢を見なければ良いのだが。
バスにはうんざりしたので、少し離れたところにあるオレンジラインの駅まで歩いた。すると、目の前に素晴らしい廃墟が出現。バス運は散々な今回のフィラデルフィアのご褒美のようだ。(行きのバスに苦労したのも、マーケットが閉まっているといるという神のお告げだったのだろうか)
電車に乗って、昨夜もやって来たインドネシア人の多いエリアに向かう。Hardena Restaurant Waroeng Surabayaで昼食だ。うまい。
あまりにも暑くて、ばてそうなので予定より早い電車で帰ることにした。しかし、変更を入れようとするも、かなりいっぱいのようで、取れたのは予定より2時間早い 16:18。家に戻ってから少しはゆっくりできるので良いか。
ホームに下りる階段手前にできている列に早々に並ぶ。しかし、順に下に降りても、始発ではないので乗車スポットのわからず、ホームでなんとなく待つしかない。
ビジネスクラスの車両の前にいなかったのは幸いだった。混んでいるのでせめて近くの席に座ろうとしたら、「ここに並んで座ったら」と席を移ってくれるご婦人が。親切に感謝。しばらくすると、kame が眠りに落ちる。暑さが苦手だから疲れたのだろう。お喋りご遠慮車両だったこともあり、快適にニューヨークへ戻る。この近さだったら、またミャンマー料理やインドネシア料理を食べに来てもいいぞ。カンボジア料理も気になる。
kame 情報によると、フィラデルフィアは随分不動産が安いらしい。物価もニューヨークと比較すると安い。その辺りが、東南アジアの人が多く住み着いている理由の一つだろうか。お酒に関しての規制が厳しいところが住むにあたっての難点だろうか。
ニューヨークに戻ると、フィラデルフィアより涼しかった。家に帰って Cafe Pendawa Lima で買ったインドネシア料理を食べたら、期待を裏切らないうまさ。kame は再び行く気満々。博物館や美術館巡りと組み合わせるか。
いろいろあったが、それが旅というもの。総括すれば、楽しい小旅行だった。