評価:4/5点
Craneリゾートには正式な入口もあるのだが、従業員がバス停から往復するのに使う獣道が近道だろうといつもそっちから出入りしていた。宿からは実は遠回りだったのだが、その従業員用入口の外に小さな看板を掲げている民家が見えた。
ブロックを積んだ土台に木造のバンガローというバルバドスではごく当たり前の住宅。近づくとDelon's Rotiと書いてある。なぬ、ロティ?と眼の色を変えたのも一瞬、残念ながら営業日は土曜日のみ。普通の勤め人が副業でやっているようだ。土曜日になったら覗きに来よう、と心に決めたのは日曜日。
一週間後の土曜日は午前中Shark Holeのビーチで遊び、帰りのレゲエバスの中でお昼はどうするかな、仕方ないからCuttersにするか、あ、Cuttersの向かいの路地に食事ができそうなラムショップがあったからそこにするか、と思案していたらレゲエバスがルートから外れてCraneリゾートの従業員出入り口前で停まった。そうだった、あのロティ屋があった、と思い出した。路線バスに乗っていたら忘れていたに違いない。今日はOpenの看板が出てる。
階段を上がって玄関から中を覗く。左は居間で女の子がくつろいでいる。右にカウンターとその向こうにキッチンがあるようで、店主らしき女性が出てきた。訊くとロティはチキンとビーフ、あとSaltfish & Bakeがあるという。チキンロティとSaltfish & Bakeを買って帰ることにする。B$13也。
持ち帰ってパティオでビールとともにいただく。ロティの包を開けると、おお、Cuttersと違ってちゃんとした生地だ。これは嬉しい。
中を見るとたっぷりのジャガイモと鶏肉が入ったカレーで実にきちんとしている。あまり辛くないのがバルバドス風なのか。
Saltfish & Bakeも生地がふんわりして揚がっていてとてもできが良い。少量生産だから油がいいのか。フィリングも適度な塩分で美味。
非常に美味い。こう言っては何だがバルバドスで食べた食事では一番かも。Saltfish & Bakeに関してはNYでもこれ以上のものには出会っていない気がする。
これなら一日おきぐらいに食べに行きたい。仕事辞めてこっちを本業にしてくれれば、と思うけどこのクオリティは専業化しちゃったら出せないんだろう、と考えるとこのまま続けて欲しい気がする。ある意味これはシェアリング・エコノミーの真理なのかも。