評価:5/5点
やって来ましたグルメの街チャールストン。いわゆる評判の店には日頃近づかないlulunとkameだが、一軒ぐらいはちゃんとしたレストランで洗練された南部料理を食べたい。白羽の矢が立ったSlightly North of Broad (SNOB)には珍しくOpen Tableで予約を入れて最初のランチに臨んだ。
SNOB (Slightly North of Broad)
結論から書いてしまおう。全部うまい。詳細は以下。
予約していたためか繁盛しているのに4人がけのテーブルに通される。小市民なのでもっと小さいテーブルでもいいのに、と変に遠慮してしまう。日曜日の昼なので教会帰りなのか、ドレスアップした家族連れの姿が見える。店内は上品で落ち着いているが活気があるし店員もキビキビしてなかなか快適。
奥の厨房は手前にカウンターがあってオープンになっているが、間に食材が積み上げてあって手元が見えない。残念。
まずはコーンブレッド。焼きたてなのか温かくしっとりして、ほんのり甘くとても美味。コーンブレッドをおいしいと思ったのは初めてで目からウロコが落ちる。バターもおいしいとlulunの弁。確かに美味そうだ。
ワインはPinot BlancとPinot Grisを選んだ。Pinot Blancの方は多分Dopff & Irionで、香りは少ないがバランスよく食事に合う。Joe DobbesのPinot Grisはトロリとした香りと甘みが美味。今調べたらこのJoe DobbesってあのWine by Joeのジョーではないか。美味いはずだ。
本日のスペシャルに蟹のスープがあったので当然注文しようと思ったのだが、これだけ品切れというのでがっかり。前菜はバターナッツスクワッシュのスープとハマグリのワイン蒸しにした。
バターナッツスクァッシュのスープ Butternut squash soup
スープは意表を突いて酸味がかなり効いている。これはトマティージョだろうか?クリーミーだが酸味のおかげでさっぱりしている。
ハマグリは鮮度がいいのかプリプリで美味。ソースにはクリームを少量使っていてこれもうまい。今度真似してみよう。
そして南部料理の定番、shrimp & grits。コーンミールの上にエビ、ソーセージ、ベーコンをクミンとオレガノ主体(多分)のクレオールなスパイスで炒めぶっかけてあるという素朴な料理のはずなのだが、素材の味もいいしとにかくうまい。コーンミールはGeechie Boysというブランドでチーズを入れてあるようだ。これも真似してみたい。
本日のスペシャルにあったヒラメのポワレは少しピリッとするフムスとコリアンダーのソースとの組み合わせが秀逸。うまい。
ここまでで満腹だがこうなるとデザートも食べてみたいではないか。コーンブレッドのブレッドプディングというのが面白そうだ。あのコーンブレッドだから美味いに違いない。
コーンブレッドプディング Cornbread pudding
予想通り美味。普通のブレッドプディングと違って崩壊しやすいので混ぜて焼いてるようだ。温かいところにさっと煮たイチゴとバニラアイスを添えてこの組み合わせもとても良い。できることならイチゴを煮る時にラムを一振りしてほしいところだが子供も食べられるようにするには酒は抜かざるをえないか。
予想以上だった。コーンブレッドの驚きから始まり、どの皿も美味で気取らないけどきちんとして快適な体験だった。これだけ食べてワインをおかわりして二人で$100とお値段も良心的。夜はちょっと高くなるので行くとしたら昼か。ぜひともまた行きたい。