評価:4/5点
Bliss 46 BistroはSunnysideの46th St駅のすぐ前にある地味なフランス料理屋だ。長年フランス語圏に住んだ者としてはNYでわざわざフレンチを食べに行こうと思わないが、ここはTwitterの食いしん坊仲間、@takeonomadoさんご推奨の店なのだ。
そのタケさんも電車を乗り過ごしてまあいいや、と降りた駅で適当に入ってみたというのだから巡りあわせというのはあるのだな。月〜木限定$20のプリフィックスを目当てに行ってみた。
嬉しいことにBYOBなので好きなワインを持ち込める。我が家の定番、90+のNo. 37を持って乗り込んだ。水曜日の夕方だがそれなりに客が入っている。内装はややくたびれた食堂という風情でまあ何の変哲もない。
お目当てのプリフィックスには本日のスープと鶏のワイン煮、もう一方はアラカルトにあったエスカルゴと黒板にあった豚肉のグリルを選択。
パンは普通のバゲットを炙ってスライスしているようだ。味は普通。
コーンと野菜のポタージュ Corn & Vegetable Soup
スープはコーンだということだったが、確かにコーンは入っているけどジャガイモなどの野菜と一緒にポタージュにしてある。どれだけ野菜の種類が入っているのか解析不能。この手があったか、とlulunはインスピレーションを受けたようだ。
エスカルゴはまあ予想通りだが、やはりガーリックバターがワインに合う。パンできれいに拭きとっていただく。
鶏のワイン煮はマッシュポテトを伴って登場。ふむふむ、鶏の味もよろしいがベーコンとマッシュルームを使ったソースがなかなかコクがある。シンプルな料理だがきちんとして好感が持てる。
豚肉のグリル Grilled Pork Medaillon
豚肉のグリルも実にきちんとしている。写真では見えないがサイコロ状のポテトがローズマリーたっぷりでとてもいいし、ブロッコリーも悪くない。この皿の決め手はソースで、ニンニクの効いたクリーミーな味わいが完成度を高めている。やっぱりフレンチの真髄はソースなのか。
プリフィックスにはデザートが付属。選択肢がプロフィテロールとバニラアイスしかないので当然プロフィテロール。驚きはないがこれもきちんとしてうまい。
これは良い店だ。フランスに行けばどんな田舎町にもある程度のレベルかもしれないが、こんなNYCの片隅でひっそりとBYOBという方針を続けてくれているのも嬉しい。飾らなくて正直なフレンチは元々好みだし、これからちゃんと応援してあげたい。フランスの味が恋しくなったらまた行くか。