評価：3/5点
フェリーでは船酔いに悩まされたが夜までにはなんとか食欲回復。スーパーで買物をし、夕暮れ時のビーチを散歩して7時まで時間を潰してから狙いをつけたPignon Nouvelle Vagueに行ったらなんと予約でいっぱいだった。週末なので家族連れが大勢来そうだ。
店員が「隣の店も同じ家族の経営だけどどう？空きがあるか訊いてくる」とつかつかと開店準備中のおばさんに向かっていく。空きはあるが開店が7時15なのでまた海を見て時間を潰す。
看板もないしメニューを見ても店名がよくわからないのだが、どうやらここはPignon Sur Merというらしい。テーブルクロスは隣と同じだけどメニューは違う。さては同じ店に見せかけようとしているのか。
さすがフランス、ワインがやたら安いので驚き。500mlでEUR5とかだ。NYならグラス一杯分にもならない。安物だがまあまとも。
前菜には定番のさつま揚げ、Accraを選んだ。ここのはエビ入りでやや豪華。生地の色が黒っぽいのでそのへんの雑魚で作っている様子がうかがえて好ましい。
外はカリッとして中間はむっちり、中はトロリとしてたこ焼きの食感に近い。むっちりはキャッサバ粉を使っているからだろうか。付属のアイオリの出来もいい。とても美味い。
メニューにChatrouとあったのでなんだっけ、と調べたらタコだった。そうだ、図書館で借りてKindleに入れてある本にタコのことをseacat、chatouまたはchatrouと呼ぶという話が書いてあった。身体が柔らかいからchat d'eauということらしい。このタコは煮込みでスープが濃厚。
今日の焼き魚はvivaneau rougeというのでつまりレッドスナッパー。好きな魚なので迷わず注文したらなかなか立派なものが出てきた。ただし玉ねぎソースがたっぷり載っているのがやや残念。だいたい焼き魚はこのタマネギとライムのソースと出てくるが、できれば脇に添えてほしいものだ。
当然魚の味はいい。付け合せは普通にフランス料理だが、グラタンはジャガイモじゃない気がする。中の固形部分はバナナかパパイヤあたりか？これにさらに芋やバナナが付属するのがカリブ的だ。
全体的に堅実で安心して使える店だが、エビ入りaccraの出来は特筆モノだ。これだけ食べに来ていいぐらい。