ラムケーキとの出会いはサン・マルタンの空港だった。島のお土産というものはほぼ存在しないので、辛うじてカリブ各地で売ってるTortugaを買って帰ったらけっこう美味いじゃないか。
その後カリブに行く度にTortugaを買って帰るようになったのだが、ある日ストリートフェアでラムケーキ屋がいたので試食してみたらTortugaよりはるかに美味い。工場で大量生産しているラムケーキが美味いのだから、本物は美味くて当然。
このラムケーキ、ラベルを見るとAlbany近くの教会系の学校で、多分その資金稼ぎにGoodway Bakeryというケーキ屋をやっているらしい。買いに行きたいが片道3時間はかかるのでどう考えてもケーキを買いに行く距離ではない。一応ネットでも買えるようではあるが。
そんなわけでNYC近辺にいいラムケーキ屋はないか、と探してまず見つかったのがSweet Suga Mama'sなのだが、ハーレムの145thとこれまた行きにくいうえに日曜日は休み。Yelpには奇抜なデコレーションケーキの写真が並んでいるので一度行ってみる価値はありそうだ。
二番手はブルックリンのFlatbush Ave沿い、カリビアンな街にあるジャマイカのケーキ屋、Jamaican Pride Bakery。近くに行ってついでに寄ってみたら小さい店だがどんどん客が入ってきて、特にPattiesというのかな、エンパナーダのようなものがよく売れている。お試しにラムケーキとポテトプディングなるものを買ってみた。
ラムケーキはラップに包んで売っているのが既に黄信号。ラムシロップでぐじゅぐじゅになっているべきではないのか。食べてみたら大体予想通りの味で買いに行くほどではない。
ポテトプディングはとてもスパイシー。サツマイモでも使っているのかと思ったけどそんな感じはない。確かに小麦粉ではない粉が使われているが解析不能だ。スパイスが効きすぎでこれはちょっと外れ。
今のところNYのラムケーキにはあまり期待できそうにない。もしかしたらブロンクスやNJにひっそりとあるのかもしれないので今後も調査は進めるつもりだが、ひょっとしてカリビアンのラムケーキを探すよりフレンチのBaba au rhumを探したほうが手っ取り早いかもしれない。