評価:3/5点
サンティアゴ・デ・コンポステーラに着いた日はたまたま昇天祭で、一年で二番目に賑やかなお祭りがあるとAirbnbの宿主が教えてくれた。主な会場は旧市街のすぐ外の丘の上で、「とてもトラディショナルな」天幕食堂もできているらしい。
つまりオクトーバーフェストみたいなものだな、と理解したけどビールではなくワイン、食べ物はタコというのがさすがガリシア。せっかくだから晩ご飯はそこで食べることにした。
二人ともお祭りは好きだが、ちょっと嫌になりそうなほど人が多いのに驚く。NYのストリートフェアと似たようなものだが、来ている人たちがとても楽しそうなのが感染してこちらも楽しくなる。
人混みをかき分けて丘の上まで行ってもテントが見当たらない。おかしいなあ、と左の方に少し降りてみると大きなテントが。しかもPulperia Garciaと書いてある。間違いない。混んでるかと思ったら意外と空いているのはまだ食事の時間じゃないからか。
テントの前ではせっせと肉を焼いているおじさんがいる。肉はどうみても羊なのが残念だが、ソーセージも焼いているのがわかる。
空いている席を適当に選んで座ると店員が寄ってくる。ワインとタコ、それにサルチッチャ、と注文したら「チョリソー」と直されてた。どう違うのかよくわからん。
ワインはそのへんの樽に無造作に突っ込んである。
無銘の瓶から白いお椀にワインを注ぎ、このスタイルは何年前から続いているのだろうかと思いを馳せる。
タコもそのへんで無造作に茹でてぶった切って持ってくる、という感じだが、これが思いのほかうまい。柔らかさでは今までで最高かもしれない。まあどれも美味しいんだけど。
いつもながらパンも美味。ワインに合うのでつい食べてしまう。
チョリソーも煙くてやや酸味があっていい感じ。これは雰囲気的にはフランクフルトに近いタイプのようだ。
気持ちいいねえ、とだらだらと飲んでいたらワインが空いた。感染した楽しさを身体にふらふらと丘を降りると途中の広場にステージの準備ができていた。そろそろ22時なのにこれからイベントがあるようだ。シエスタして遅く寝るという生活にはだいぶ慣れたがそれにしても遅い。まだまだ続く街の賑わいをベッドで聞きながら就寝。