評価:3/5点
ヴィーゴの旧市街にはRúa Pescaderiaというかつて魚売りのおばさんたちが並んで魚を売った通りがある。今は観光客相手になってしまったが、魚市場へ行く途中なので通り抜けてみた。
通りにはなんとガラスの屋根がついて両側はシーフード料理屋ばかり。それっぽいおばさんは辛うじて一人だけいる。通り過ぎるだけなのに客引きがうるさい。
魚市場は一応開いているがほとんどの店が引き上げたあとで閑散としている。食べられそうなものもないので仕方なくガラス屋根の通りへ戻り、客引きがあまりうるさくない店を選んだ。La Marinaというどこにでもありそうな名前の店だ。
本来は魚屋が使っていた石製の流しで男が淡々と牡蠣を開けている。電車で来る途中に牡蠣養殖の筏がたくさん見えたので牡蠣は名産品のようだ。
ここで採れる牡蠣は平たくて円形に近いタイプ。写真でもわかるように周辺に柔らかいひらひらがついているがこれは一体なんなのだろう。平たいから水分があまり溜まらないのだが、塩水が濃いのが不思議。味はさっぱり系だがさすがに鮮度が良く美味い。
ホタテのガリシア風だがトマトとタマネギたっぷりでやや残念。ガリシア風、と名のつく料理はこのパターンが多いのでタマネギ嫌いには要注意だ。貝そのものは美味。
小型のイカをchipironesということをlulunが覚えていてくれたのが幸い、注文してみた小イカのグリルはシンプルでとても美味い。これも鮮度の勝利か。質のいい素材は下手に手を加えるな、という鉄則がそのまま当てはまる料理。
店の水準としては十分合格点。特に光るものはないが、新鮮な素材をシンプルに調理して出すのでハズレは少なさそう。お値段も手頃だし無難だ。