評価:3/5点
できるだけ地元の人たちと同じものを食べるというのが我々の旅のスタイル。なのでバリにおけるチャングという土地は外国人向けに洗練されすぎてつまらない。なんでワルンよりカフェの数の方が多いんだ。
とはいえ一度ぐらいは高いけどその分素材にも調理にも凝ったハイグレードなバリ料理を食べて見てもいい、とUlekanに行ってみることにした。幸い宿から歩いて行ける。
狭いけど交通量の多いメインストリートから少し入った静かな通り、暗がりに浮かび上がるUlekanの看板。この手前までは前々日に来たのだけど店があるとは気がつかなかった。前まで来るといつも入る店とはあまりにも格が違ってちょっと怯むほどだ。
客は外国人ばかり。そらまあそうだろ、地元民にしてみればほぼ同じ飯なのになぜ数倍のカネを出すかわからんだろう。
昼はナシチャンプルやオランダの懐石料理とでもいうRijstaffelもあるのだが、夜はアラカルトのみ。サンバルが6種類あって有料というのも強気だ。
メニューにPepes Ikanがあったので迷わず選択。マリネした魚をバナナの葉で包んで焼いた料理だ。我が家でも作るので本物の味を知りたいというのもあるが、バナナの葉の包み焼きは好物でもある。
魚はしっかり下味が付いており、レモングラス風味のSambal Matah(生サンバル)とともに美味。魚はサワラぐらいか?空芯菜の炒め煮が付属するがこれは普通。
特においしかったのがUrap。野菜の和え物なのだがこれはパパイヤの若葉を使っているらしい。シンプルな料理だけど奥が深いのはナムルに通じるものがある。
Iga sapi penyetは牛のショートリブ。味をつけて煮てから直火で炙るもののようだ。実は前日にもローカルワルンで食べたのだがさすがにこちらは洗練されていて、なんと食べやすく骨から外してある。甘辛く香ばしく美味しい。ライムを絞るとまた味が変わるのもいい。
確かに美味しいし雰囲気も上々、ツーリストが喜ぶのはよくわかる。でもどうしても値段を見て普通のワルンと較べてしまうのだな。少食の我々にはいいが量が少なくご飯も別注文というのもバリらしくない。外の席に来た韓国海兵隊員みたいな6人組は満足したのだろうか。東南アジアに慣れてないお客様を案内するにはよさそうだが、どちらかというと料理教室をやってもらいたい。あのサンバルとUrapの味は真似したいものだ。