評価:3/5点
宿のあるLower Queen Anneは実はレストランが多いエリアだということはシアトルに着いてから知った。近くでシーフード、という条件で探したらたった1ブロックのところにあるToulouse Petitがヒットした。
平日の早い時間なので空いてるだろう、とたかをくくって出かけたらなんと待っている客がいる。幸い二人用の席は空いていたのですぐに座れたが、店内はかなりの賑いだ。ちょっとびっくりだが、それだけ人気があるというのは悪い印ではない。
内装はパリのビストロという雰囲気を狙っているようでなかなか好ましい。壁のロウソクを点けて回るのは大変そうだな、と星の王子様に出てくるガス灯守のことを思い出す。
メニューを吟味してハマグリのシェリー蒸し、カニとピンクグレープフルーツのサラダ、ジャンバラヤを選択。ワインはオレゴンのWitness Tree Pinot Blancで、あまり特徴はないが無難で魚に合う。ワインの値段が良心的なのは嬉しい。
ハマグリシェリー蒸しはチョリソー入り。シェリーの甘みがあり、このチョリソーが実に煙いのでなかなか個性的な味だ。やはり貝と豚のダブル出汁は強力だ。うまいのでパンとワインが進む。
サラダはたっぷりのカニにピンクグレープフルーツ、ルーコラ、フェンネル、ピスタチオという組み合わせ。材料を列挙しただけでうまそうだが、事実うまい。ドレッシングが控えめなのはとても非アメリカ的。
ジャンバラヤはご飯ものだと思っていたが米はほんの少し。エビがゴロゴロ入っているのはいいがタマネギが多いのにはちょっと閉口する。ソーセージも入っているがこちらはウインナーっぽいタイプで、チョリソーに変えたらどうだろうと想像しながら食べるのだが、この料理はなにしろ辛い。胡椒の辛さで口の中がヒリヒリして汗が吹き出す。まるで四川料理だ。
デザートにはベニエなどもあるがここは我慢。あとで知ったがこの店はTripAdvisorの投票で全米5位、世界10位になったそうだ。そりゃ混んでるはずだ。確かに美味しいし良い店だけどそこまでとは思えないし、成功しすぎた分店員の動きが忙しそう。もう少し地味でゆったりした店の方が好みだな。そういう店もどこかにあるに違いない。