青春18切符でのこの夏初お出かけ。今年の春に計画したものの、天候のため中止してしまった智頭急行の旅へ。
三宮を8時半過ぎに出て、JRで上郡まで行き、智頭急行に乗り換える。智頭急は JR ではないので(「スーパーはくと」「スーパーいなば」とかは智頭線を走るんだけどね)青春18切符は使えないが、同時期に「1日乗り放題きっぷ」が発売されているのだ。この企画切符の存在を知るまでは、智頭急は乗車賃が高いく縁遠い路線だと思っていた。
智頭急は94年末に開業した新しい線なので、ずっと高架を走るし、トンネルが多い。11時過ぎに最初の降車駅「佐用」に到着。佐用は岡山の美作市と接している兵庫の町。目的はワッフルだけ。
目的を済ますと、また電車に乗って平福へ。ここもまだ佐用町の中。平福は因幡街道(因幡の鳥取から播磨の姫路まで)の宿場町。宮本武蔵の初勝利の地があって「武蔵」をネタに頑張ろうとしているみたい。
利神(りかん)城跡へ登る登山道があり眺めが良さそうなのだが、暑さのためにパス。
佐用川沿いの土蔵などがなかなか絵になる。
格子やうだつを見ると栄えていた昔が伺える。ちょっとオシャレなうだつのコテ絵。
平福の道の駅で売っている「しかコロッケ」。鹿肉のコロッケだよ。パサパサした筋っぽい肉だけど、臭みなし。揚げた後に塩をふっているのがおもしろい。
この辺りあまり食べるところないから、道の駅の食堂が大にぎわい。満席で席待ち状態。ワッフル食べてきてよかった。
平福の次は電車に40分乗って智頭へ移動だ。智頭町は岡山を通り過ぎて鳥取県に入ったところにある。因美線で来たらおそろしく時間がかかってしまう。智頭も平福と同様に因幡街道の宿場町だ。林業の町で周りの山には杉の木が一杯。家々もふんだんに立派な木が使われている。
陰陽魚太極図が描かれた壁なんて珍しい。
通常は酒蔵に吊るしてある杉玉を「もてなしの印」として民家に吊るしている。
近代洋風建築もあり、下町公民館はかつては役場として使われたりもした大正3年建築 の建物。ほかに、昭和16年に建てられた火の見櫓付きの消防屯所は現役だった。
入らなかったけど、「石谷家住宅」というお屋敷があり智頭観光の目玉的存在。
マップを見て諏訪酒造という酒蔵があるのは認識していたが、全く期待していなかった。漫画「夏子の酒」に大吟醸酒「鵬」が登場してちょっと知られたらしいが、読んだことないし知らなかった。涼みがてら覗いてみると試飲させてくれるという。2種類試飲して、結局その2本を買ってかることになった。
最初に飲んだのは、右側の諏訪泉の特別純米生酒。香りはフルーティーなのだが、口に含むと生酒らしさの柔らかさが口に広がり、次にきりりとした味わいになる。予想もしなかった辛口の酒だ。米は山田錦と玉栄、アルコール度数は15-16度。思わず顔が緩んでしまう。
次は、左側の諏訪泉の純米吟醸「鵬」。鵬ラインの純米吟醸は新商品なんだそうだ。純米大吟醸の瀧鯉の画竜点睛のことをふと思い起こすようなバランスの良さ。ここちよい辛口の酒。山田錦100%で、アルコール度数は16-17度。大吟醸 鵬や純米大吟醸 鵬も気になって、試飲させてもらえないか尋ねてみようかとも思ったが、今回は縁あって口にした2本を買って帰ることにした。
使われている千代川の伏流水は気が抜けるほど味わいなど全くない水だけれど、それが酒にはよいのだと話してくれた。
夏の風物詩、ホウズキ。赤く染まった実が記憶に残るけど、花がかわいい。
帰りは、新長田にあるハーロンでベトナム料理。よい一日だったな。