Telluride(7日目)

昨日、空港までの車のサービスをお願いしているところから連絡があって、ピックアップの時間が 9時15分から 10時15分に変更になったので、のんびりと準備。今日も部屋で朝食。調達した食料がぴったりとなくなる。こういった計算された買い物は kame の得意技。

乗り合いタクシーで、乗客は 5人。来た時は外が真っ暗でなにも見えなかったので、外の景色が新鮮。Telluride のリゾートエリアを出た途端、世界が一変。牛を中心とした酪農をやっている牧場が広がる。これだけたくさん牛を飼っていたら、日本に売りつけたくもなるだろうと kame がつぶやく。これがアメリカの田舎というものなんだろう。運転手にエルクの大群が道路を横断する動画を見せてもらったが、目の前をエルクが渡りだして車を停めて待つしかないので携帯を出して撮影していたのだろう。そんな野生動物が普通にたくさんいる国なんだアメリカって。

空港に着いたらカウンターの人から我々の乗るシカゴ行きの便は、シカゴの雪の影響で出発が 2時間遅れる予定だと告げられる。今日も長い一日になりそうだと覚悟する。飛行機が予定どおり飛ばないのに馴れてしまっているというのは、良いのか悪いのか。

悲しいかな、Montrose の小さな空港にはラウンジはない。セキュリティーチェックを済ませてしまったら買うことのできるのは自動販売機の飲み物のみ(ガラスで仕切られてるだけの狭いスペースなので中の様子は一目瞭然)。なので、中に入らずに様子をうかがうことに。待っている間に、ホットドッグと Fat Tire Ale をお腹に入れておく。Fat Tire はコロラドのビールで、Telluride で見かけていたが飲む機会がなかったものだ。kame が空港の軽食コーナーに Fat Tire のタップがあるのを発見。ビールに目がいくなんて時代も変わった。

Fat Tire Amber Ale Fat Tire Amber Ale

Fat Tire を飲んだ感想は忘れてしまった。多分、さほどインパクトがなかったのだと。悪くはなかった記憶がうっすら。

さて、飛行機の方は予定どおりの 2時間遅れ。kame が小耳に挟んだ情報によると、シカゴの空港の滑走路が、通常3本のところを 2本しか使えなくなっていて、大型機に優先して使用させているので我々の乗るものは順番が後になってしまったらしい。

乗務員が機内で乗り継ぎ便の案内を個々にしてくれる。我々の乗る予定のニューヨーク行きも 2時間ほど遅れているようだから、もしかしたら間に合うかもしれないということでゲート番号を教えてくれて、念のため空港の案内板を確認するように指示しされる

機内のマップで確認すると、到着ゲートから乗り換え便の出るゲートは離れており、相当歩かなければならない。文字情報の判断および入手が早い kame が、出てすぐに掲示板で次の便の予定時間とゲート番号を確認。かなりギリギリらしい。フライトが乱れているため、空港内は人で溢れ返っている。そして、航空会社のカウンターからは長蛇の列。あれには、並びたくないなと横目で見ながら、ともかく、動く歩道やエスカレーターを足早に目的ゲートまで進む。ちょうど、通常の旅客の搭乗を終了して、キャンセル待ちの人の対応をしようとしているところだった。搭乗券を見せてアピールして、先に対応してもらい乗り込む。滑り込みセーフ。シカゴに到着した便の扉が開いてから、ニューヨーク行きの便の扉が閉まるまで、わずか 20分ほど。奇跡のようだ。20メートルほど目の前で扉を閉められた経験を持つ身としては、間に合うということがどれだけ嬉しいことかよく知っている。後になって気がついたことだが、予定していた便に乗れなかった時のために、次の便を押さえてくれているという旨のメッセージが kame の電話に入っていた。ユナイテッド航空、なかなかちゃんとしているではないか。

シカゴでは全く時間がなかったので、念のために手持ちしていたクッキーを機内で食べて飢えを凌ぐ。雪雲よりも飛行機の方が速いので、ニューヨークはまだ快晴。ニューヨークの上空にくるとほとんどの人が必死で窓から夜景を眺めている。どうやらニューヨーカーでない人がいっぱい乗っているようだ。人間が乗り換えるのがギリギリだったから、荷物はまず無理だろうと思い預け入れ荷物に関する申告をしようとしてあたりを見回す。すると、ターンテーブルのそばに荷物に情報専用の端末がある。すばらしい。順番を待って、その端末で確認をしようとした瞬間、lulun の目に自分のスーツケースが飛び込んできた。信じられないけど、あの短時間で荷物もちゃんと乗り換えてきたらしい。確かに、預け入れ荷物は少なかったし、人よりも荷物の方が早く出ただろうけれどビックリ。荷物がなく身軽だったら、どこかで夕食を食べて帰ろうと企んでいたが、結局タクシーで我が家まで直行。夜も遅いし(23時を回っていた)、出かけるのも面倒なので、冷凍庫をあさって、おこわとちまきを蒸して済ますことに。次の便になっていたら、さらに遅くなっていたのだから良かった良かった。一年前のキューバ旅行ではニューヨーク(それもニューアーク)に到着したときには日付が変わっていたのだから、長かったけれど、まだましな一日だったかな。

ところで、空港まで同じ車でやってきたお兄さんは、シカゴ、フランクフルト、ミュンヘンと経由してインスブルグまで行くと言っていた。ヨーロッパは米国東海岸以上に大雪だそうだ。いったい、何時間かかってたどり着くのだろう。人ごとながら心配してしまう。