評価:4/5点
ポルトガルといえば炭火焼、なかでも仔豚の丸焼きはフラッグシップ料理だ。リスボンで感動した店はもうないが、IronboundにはBBQの店がけっこうある。平日はあまりないらしいが、週末なら仔豚が食べられるようだ。
Pic Nic BBQ
PicNic Churrasqueira
時間の関係でお昼をささっとバーガーで済ませたので、さすがに仔豚の丸焼きを食べる余裕はない。だが街を歩いていると肉が焼ける匂いが各地から漂ってくる。ああまたか、という感じで店があるのだが、わりとちゃんとしたレストランが多い。
やがて見るからにローカルなBBQ屋が現れた。ドアの外に黒板が出ていて、そこにLeitãoの文字が。そうそう、仔豚はLeitãoだった、と我ながら食べ物の語彙だけは豊富だ。それじゃ帰りに買って晩ご飯にしようか、ということになったのは自然の成り行きだ。
夕方そのPicNicに入ると、入り口脇にカウンターがあってその向こうが厨房。ちゃんと炭火の上で肉を挟んだ網をうぐるぐる回しながら焼いている。こりゃ正解だな、と思いながらメニューを一瞥。仔豚はあるか、と訊くとあるという。それを聞いていなかった別の店員が今日は名物の仔豚があるぞ、とわざわざ告げに来た。なるほど名物なのか。というわけで仔豚とショートリブのハーフを注文。リブは20分ほどかかると言われたので入口脇の椅子に腰掛けて待つ。
店の奥はテーブル席になっていてそれなりに客が入っている。今までに素通りしてきた店とちがってここは純然たる食堂だ。メニューはごくシンプルで焼き物以外はご飯と豆、サラダ、デザート、飲み物だけ。ここまで徹底してると小気味良い。
待っている間にご飯やポテトはいるか、と言われたので肉だけでいい、と伝えておいたのだが、手渡された紙袋はずっしりと重い。大きいアルミ容器と小さいアルミ容器が重ねてある。手提げ袋をくれなかったのでそいつを両手で捧げ持って駅に向かう。筋トレになりそうだ。
家について開けてみると大きい方の容器にはショートリブとともにご飯とポテトがぎっしり。いらないって言ったのになあ。道理で重いはずだ。
Pic Nic BBQ
子豚丸焼き Leitão
肝心の味だが、仔豚は皮はパリパリで香ばしく、中の肉はしっとりとして奇跡のように柔らかい。内側にはニンニクを主体としたスパイスが擦りつけてあってその風味がよく染みている。やっぱりうまいな。
Pic Nic BBQ
牛ショートリブBBQ
ショートリブの方もうまいが、こちらは想定の範囲内だしわりと薄切りにしてあるのでCopacabanaあたりのシュラスコの方が充実感がある。
ポテトはごく普通の冷凍物。ご飯はスープとバターで炊いたようものだがわりとうまい。どっちも量がすごいがインド料理にでも転用すればいいので無問題。
持ち帰ったメニューを見るとここは自称Newarkで最古のBBQレストランとなっている。Yelpでも評判いいし、それだけ続いているだけのことはあるのだろう。週末に仔豚だけでも買いに行く価値は充分にある。これは嬉しい発見だ。ここまでIronboundが偉大だとは思わなかった。
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