評価：3/5点
lulunもkameも煙の匂いがする肉は大好きなので、BBQというとちょっと興奮する。TellurideやサンフランシスコではBBQ屋を探して行ったりもしたが、NYでSmoke Joint以外に行ったことはないのは、食指が動く店に出会っていないからだ。何かの拍子にlulunがJohn Brown Smokehouseという店がLICにあることを発見したので、早速行ってみようということになった。
John Brown Smokehouse
黒板のメニュー
Yelpで予習するとどうやらこの店はアストリアから移転してきたらしい。そういえばlulunの料理の先生が通っているカンサス風のBBQ屋がアストリアにあったではないか。この店に違いない。
工業地帯の中にぽつぽつと住宅地があるようなLICらしい殺風景な景色の中、John Brown Smokehouseは何食わぬ顔をして佇んでいた。この道は何度も通ったことがあるがこんな店には気が付かなかった。店に入るとまずカウンターで注文し、名前を呼ばれるのを待つという仕組みだ。ちょうど前を歩いていた人たちが店に入ったのでカウンター前は大混雑。
カウンター脇の大きな黒板にメニューが書きだしてある。本日のスペシャルに牛のリブという文字が見える。おおっ、そいつで決まりだ、と思ったが、その横の方に品切れのリストがあってそこにも牛リブとある。念のために確認したらやはりないという。残念。やむなくブリスケット、burned ends、豚バラの3点セットを注文。サイドにはベークトビーンズを選択。
John Brown Smokehouse
Harpoon Chocolate Stout
店の奥にバーがあり、そこで別途飲み物を買う仕組みになっている。見慣れないビールのタップが7〜8本並んでいるのが嬉しいが、IPA系が多いのにはややイライラする。みんなそんなにIPA好きなんだろか。Harpoon Chocolate Stoutを注文。
一口飲んでまずびっくり、本当にチョコレートの味がする。甘くないチョコレートを使った料理に慣れているのでそれほど違和感はないし、実際に二口目からはあまりチョコレートを感じなくなったが、まさか本当にチョコレート入りだとは思わなかった。けっこううまい。グラスはSpeakeasyというSFOのブルワリーのもので、この鋭い眼差しがなかなかよろしい。
しばらくして呼ばれたのでトレーを取りに行く。肉3種、豆、コーンブレッドが載っている。肉の量が思いのほか少ないが、足りなければ追加すればいいか、とひとまず食べだす。
John Brown Smokehouse
Burned ends, Pork belly, Brisket
Burned endsとはブリスケットの端、多分肋骨に接するあたりの部位で、BBQで珍重されるものらしい。脂がとろとろ、でも表面はクリスピーで実に味が良い。ややピリッと辛いが甘すぎないところも好ましい。豚バラも同様だがさすがに牛の風味にはかなわない。ブリスケットはわりと普通。
John Brown Smokehouse
コーンブレッドとベイクトビーンズ
豆には肉がけっこうたっぷり入っていてボリュームがある。これもちょっと辛くて甘すぎずうまい。テーブルには2種類のソースが用意されていて、見た目は同じようなのだが辛い方はかなりビリビリと来る。1:1ぐらいでブレンドするとちょうどいい。
二杯目のビールはJeverのピルスナー。ちょっと薬草のような後味がしたがこれも二口目からはわからない。けっこううまい。
この店はブルースのライブもやったりするそうで、通常のBGMもストレートなブルースが多くて嬉しい。冬場はギグの予定がなさそうなのは、もしかしたら中庭でやるからだろうか。暖かくなったら一度観に行こう。いや、それ以前にポンド単位で肉を買いに行くのもいいかもしれない、と考えると同時に、せっかくだからやっぱりビールも飲まなきゃ、とも思う。困ったもんだ。