評価：4/5点
ウブドで食中毒になり、台北経由で台南に着いたのはほぼ二日間絶食した後だった。そろそろ少しは食べられるかな、お粥とか汁麺ぐらいならなんとかなるか、と花園夜市へと出かけた。
市場を一周すると確かに色々面白そうなものがある。胃腸が元気なら楽しいはずなのだが、残念ながらジャンクな食べ物が多く胃腸が耐えられそうなものがなかなかない。
そんな中で土鍋に入った汁麺を出している店があったのでそこで食べることにした。だいたい夜市全体が混んではいるが、この店はすごい賑わい。タイミングよく待たずに席があった。
テーブルに貼り付けてあるメニューを見るとなんとここはラクサ専門店ではないか。顔を上げると確かに新嘉坡邋撒麺という文字とマーライオンのロゴが見える。
胃腸が少々心配だがまあいいや、と古味・意麺を選択。英語だとyellow noodleとegg noodleというのがあるのだが違いはよくわからん。
しばらくしてグラグラに煮立った土鍋が登場。二人で一つだけというのはいいのかな、とちょっと心配したけど隣の二人連れも一つを分けて食べてる。夜市なのだから誰だって食べ歩きたいわけだよね、と思ったけど台湾では少ない注文は全く嫌な顔をされないことが後でわかった。
確かにラクサだけどスパイスもココナツミルクも控えめでスープの良さが際立っている。ある意味これは台湾のラクサなのでは。意麺とは一見普通の中華麺だけど茹でた麺を揚げてあるらしい。完全に戻っていない部分があるのかパリッとした食感もある。麺はコシあってうまい。具は普通だけど練り物が色々入っていてこれもおいしい。
どうやらこの店は夜市ではわりと老舗らしい。賑わっているが実店舗はないようなので、週に二日しかやっていない夜市でしか食べられない。台南で夜市のある日に当たったら食べに行く価値は十二分にある。