評価:3/5点
Pollos a la Brassa MarioはBroadwayとSteinwayの角近く、図書館の前にあるので今までに何度も目にはしているが入ったことはなかった。チープな感じのコロンビア料理屋で、Pio Pio Rikoの後継ローストチキン屋の候補に入っている。
肉料理が良さそうなのでチキンは別として一度試してみることにした。金曜日の晩、店内は金のなさそうな家族連れでけっこう賑わっている。ウェイトレスのおばちゃんたちはにこやかでキビキビしているがスペイン語とひどく訛った片言の英語でアウェイ感が味わえる。制服が派手な白と赤で似合わないのも味わい深い。
注文したのは狙いをつけていたBandeja Typica(コロンビア定食)とCazuela Mariscos(シーフードのスープ)。ビールは迷わずAguilaというコロンビアのビールを選択。
ビールはわりと普通だが妙な癖があってやや独特。うまいというほどではない。
スープは黄色い唐辛子で風味をつけてあり、エビ、イカ、白身魚、ムール、ハマグリ、カニ、カニカマがごっそり入っている、と言いたいところだがハマグリとカニは申し訳程度。カニカマが残念感を盛り立ててくれる以外、内容的にはEl Anclaで食べたParihuelaをクリーム仕様にした感じ。だがこちらはスパイスの風味がなく平板。なんというかおふくろの味みたいな素朴感がある。サラダはいいとしてご飯とフライドポテトが両方付属するのは謎だ。
Bandeja Typica チチャロン、ステーキ、目玉焼き、ご飯、豆、アボカド、アレパ、バナナ
肉も印象は似ていて、特に豆の味が素朴。意外だったのは薄いステーキで、これが香ばしくてかなりうまい。炭火で焼いているようだ。近くのテーブルでは厚みのあるステーキを注文していたようだが、その香りから判断して一度食べてみる勝ちはありそうだ。これはチキンも期待できそう。ここに甘い揚げバナナが添えてあるのはどうも解せないがそういうものだ。
全体としては「シンプル」「素朴」「チープ」という形容詞でほぼ語り尽くせてしまう店だが、こういう店があってもいい。いや、アストリアからこういう店が消える日が来てしまったらすごく残念なことだ。そのためにも今度ホールチキンを買って帰ることにしよう。