年に数えるほどしかライブをしないポール・ロジャースだが、去年は2回も観る幸運に恵まれた。今年はAtlantic Cityにやってくるという。夏の終わりの3連休の初日に当たるので早速チケットを取って宿を予約したが半年も先なので楽勝だった。あとは待つのみ。
Paul Rodgers, Rick Fedyk, Howard Leese
会場はThe Tropicana、つまりチープ・トリックを初めて観たところだ。良い会場だったのでこれは嬉しい。実は正確な場所を確認していなかった宿がすぐ隣だったのもラッキー。
いつも通りPho Sydneyで腹ごしらえをし、部屋で一休みしてからTropicanaへ。今回も会場を求めて右往左往。カジノ内はけっこう混雑しているがこんなことしてみんな楽しいのだろうか。なぜか喫煙可というのもつまりまあ無法地帯なのか。
今回の座席は中央5列目という願ってもない位置だ。発売と同時に買っても後ろの方になることもあるし、このへんのしくみはよくわからん。
一曲目はなんか聴いたことあるけど知らないな、と思ったらFreeのWishing Well。lulunはQueenと一緒のライブ盤に入っているから知っていたという。予習不足だった。
Live For The Music、そしてポールがピアノに向かったと思ったらもちろんRun With the Pack。
続いてそしてベースをフィーチャーしたMr. Big。このベースの男はTodd Ronningというらしいが、実にソリッドで良いベーシストだ。アクションからベースを弾く楽しみが見て取れるのが好ましい。Fender Precision Bassのネック寄りを弾くのは今度真似してみよう。外見はロビン・ザンダーみたいな金髪にテキサスっぽい服装でちょっとスティービー・レイ・ヴォーンみたいだが、これは真似しない。
ドラムスもなかなか良いのだよな、と思って調べたらRick Fedyckという人で実はベースのToddと一緒にKing Karmaというハードロックバンドをやっているらしい。ポールはいいリズム隊を選んだもんだ。
観客は平均年齢が高いためかけっこう座ったままだが、最前列が立ってしまっているので立たざるを得ない。特に中央にいた大男は目障り。最初は警備員が座らせていたがそのうちなし崩しになって立ったまま。
Todd Ronning, Paul Rodgers, Howard Leese
ポールがアコギを持ってきたのでSeagullだろ、と思ったらRadioactiveという知らない曲だった。わりとポップな曲で回りの観客はみんな一緒に歌っている。The Firmの曲であとでオリジナルを聴いたらなんかディスコではないか。うーむ、これはライブの方が断然いいぞ。
この会場は音もいいし椅子は快適、と思いつつ周りを見たらそういえばPAが見えない。スピーカーを隠してあるのだろうか。おぬしできる。
ここから先はFeel Like Makin' Loveで始まってShooting Star、Rock 'n' Roll Fantasyまで一気にたたみかける。観客に歌わせる場面が多いので声がかれる。
後ろからつついくてる人がいるので何かと思ったら名刺を渡してきて写真を送ってくれという。ずっとlulunとkameが交代で写真を撮っていたのを後ろで見ていたようだ。なんでも17歳の時にカーネギー・ホールでFreeを見て以来のファンだそうだ。名刺によるとスタッテン・アイランドで不動産の仕事をしているらしい。
きっちり盛り上げてラストはCan't Ge Enough。一旦ステージから引き上げるとローディーが出てきてピアノをステージ中央に押し出している。わかりやすい。アンコールはまずBad Company。
アンコールの時に着ているTシャツはギターのHoward Leeseとお揃いだが何のメッセージなのだろうか。
最後にAll Right Nowをやって終了。音のいい会場のいい席で優秀なバンドを連れた元気なポールを見られたのだから大満足。おまけにいい写真も撮れた。
後ろのおじさんには後日アルバムのリンクを送ってあげたら喜んでもらえたようだ。ギグの少ないポールのことだからいずれ再会するかも。