評価:3/5点
La Marmotteは夏に一度食べに来たことがあって、Telluride滞在中に一度足を運ぼうと思っていた店だ。フレンチのコースなのであまり疲れているときは辛いし、翌朝早起きしなければならない時も好ましくない。よって帰る前の晩、最後の晩餐に行くことにした。
La Marmotte
La Marmotte
早めにOpen Tableで予約を入れてみたら6:30と8:00の枠しか空いていない。急いで6:30の予約を入れたが、あとになって考えたら3コースだから一晩に2クールしか枠を用意していないのではないか。
La Marmotte
むこうは厨房
時間調整に夕暮れの街を少し散歩してから6:30過ぎに到着。もう席はほぼ埋まっている。みんな早くから来てるじゃないか。席についた時にはメニューが出払っていたので待つことしばし。メニューが来たらすぐに店員が「ご質問は?」いや、まだ見始めたばかりなんですけど …
熟慮の末に前菜はバターナットスカッシュとトマティージョのスープにフォアグラ、メインには鴨とショートリブを選択。ワインは地元コロラド、Sutcliffe Vineyardsのシラー(2009)、Château Malbatのボルドーブレンド(2010)。
コロラドのシラーは「え?これピノ?」というほどおとなしく、期待していたものとはだいぶ違う。こういうワインが合う食べ物にはよろしいが、今夜のラインアップにはちょっと役不足。一方のボルドーはしっかりしてほぼ期待通り。lulunの手はこちらに伸びる。
La Marmotte
パンとオリーブオイル
前回来た時もパンとオリーブオイルが美味しかった記憶があるが、今回も実にうまい。パンは焼きたてらしくホカホカで、皮はパリっとして中はしっとり。味も良い。オリーブオイルはとてもフルーティでlulunの好みのタイプ。食べ過ぎに注意しながら手を伸ばす。
La Marmotte
Butternut Squash and Tomatillo Soup
まずはスープ。ねっとりしたカボチャにわずかにトマトの酸味が感じられる。こんがりと煎った松の実が香ばしい。
La Marmotte
Seared Foie Gras
フォアグラはりんごのピューレとレーズンで甘みを、薄切りフェンネルのサラダで酸味を加えてある。フォアグラがちょっと少ないのは値段相応なのでやむを得ない。
La Marmotte
Ginger and Orange Glazed Duck
メインディッシュのロングアイランド鴨はベリーのソースがよく合っている。ただ、これだけだと今ひとつ味がぼやけてもうひとひねりほしいところだ。でも肉はうまい。
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Tender Braised Beef Short Ribs
ショートリブはわりとストレートで小細工なし。きちんと作っている奇をてらっていないせいかうまい。チーズ入りマッシュポテトもアクセントのペストもよく合っている。
パンとオリーブオイルを別とすればここまではわりと普通なのだが、デザートがすばらしい。
La Marmotte
Cinammon and Almond Beignets
ベニエは甘くなく、添えてあるキャラメルアイスは苦く、散りばめられた塩キャラメルで塩っぱさを加えてキャメルソースで甘みを加えてある。すばらしくうまい。
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Warm Apricot Clafoutis
アプリコットのclafoutisには激ウマのコニャックアイスとクッキーが合わせてある。ここのパーツもおいしいがこれもハーモニーがすばらしい。コニャックアイスのレシピを早速チェックしたぐらいだ。
この店は20年ぐらい前からあって、ずっと同じオーナーシェフがやっているらしい。前回と較べて料理の質は多少の当たり外れはあるにせよほぼ一定なのはそのためだろう。しかし前回散々だったデザートが今回大当たりなのは、ペストリーシェフが変わっているためだろう。このデザートだけでも食べに行く価値はあるが、逆に言えば今のペストリーシェフがいなくなったら価値は半減だ。行くなら今のうち。