北海道:10日目

7月9日(月)五色温泉〜神恵内(かもえない)走行77.5km

4:30起床。幸い今日も天気だ。朝食を済ませ、撤収作業をし、6:50に山を降りはじめる。上の方は晴れているのだが途中からは雲の中。下り坂を気持ちよく降りていると、途中青いビニール袋が道路の真ん中に落ちている。一瞬で通り過ぎてしまったが、きっと夜の間に行方不明になっていた我が家のゴミだ。キツネの仕業に違いない。

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道道66号に入り、今度はひたすら登る。昨日バスで逆方向に走ったのだが、その時思ったよりは楽に峠に到着。神仙沼レストハウスで一休みして、岩内へ向けて下る。20kmほどの長い下りなのでブレーキを握る手と体重を支える腕が疲れる。体を冷やさない注意も必要だ。途中でまた雲の中に入ってしまい、景色を存分に楽しめなかったのはちょっと残念。

岩内近郊のソバ畑岩内近郊のソバ畑

途中クレイル前を通過するのだが、当然まだ朝早いので開いていない。またの機会に譲ることにし、さらに岩内を目指して下る。 途中、白い花がいっぱいの畑が続くエリアがあるが、これはきっとソバだろう。

岩内の祭岩内の祭

岩内に着くと、ちょうどこの日は祭らしくまだ朝9時なのに神輿の行列が練り歩いている。「コインランドリー」の看板に導かれて近くにある小さなコインランドリーで洗濯。洗濯機や乾燥機の数も大きさも貧弱だが、場所がちょうどたら丸市場の裏なのでけっこう旅行者らしき人たちが来ていて混んでいる。待ち時間は道の駅に戻って休憩。

道の駅いわない道の駅いわない

ここの道の駅はなかなか充実していてよろしい。天気予報をチェックしたり、近隣町村の観光資料を仕入れたり、パン屋やスーパーの場所を教えてもらう。特産品もちょっとだけ売っているので、途中見かけた倉島乳業のチーズケーキを購入。味はまあ平均的。ちょっとゼラチンが効きすぎているのも減点対象だが、生物ではないので仕方ない。

岩内:倉島乳業のレアチーズケーキ倉島乳業のレアチーズケーキ

洗濯は終わったが乾燥機のキャパが不足なので、事前に調べておいたコインランドリーに向う。が、道の駅でもらった地図が不正確でしばらく迷う。しかも先ほど遭遇したお祭りの行列を縫いながらうろうろ。ようやく見つけたコインランドリーは岩内岳の方にだいぶ行って街が切れるあたりにあった。ここは本物のコインランドリーで、大型乾燥機が配備してある。2台を10分回したらだいたい乾いた。やはり乾燥機だけは業務用が必須だ。

そうこうしているうちにお昼近くなる。町中のグルメシティーで食料を買い込む。持ってきた舞富名がもうないのでじゃがいも焼酎を買う。虫除けも少なくなったので一本追加。続いてパンを仕入れ、お腹が空いたのでたら丸市場の海鮮屋で食事とする。

食後は神恵内に向って走り出す。岩内の町外れにメロンの安売りをしている店があり、けっこう人だかりがしていたが、この後ちょっと迂回して共和町農協の雷電メロン直売所に行くのでパス。のどかな農村風景の中を走ると農協の倉庫群が見えてくる。ここが発足(はったり)だ。

メロンを買い、泊原発の前を通って海沿いの道を神恵内へと向う。泊村はやはり原発のおかげで公共施設が立派だ。岩内の町役場などはほとんど朽ちていたのと対照的。茅沼集落の海辺で買ったばかりのサンライズの蒸しパンを食べて休憩し、その後ちょっと山の方に入り、かつて炭坑があったあたりをぶらぶらする。

茅野の浜から岩内方向の眺め茅野の浜から岩内方向の眺め。遠く雷電岬が見える。

泊を過ぎるとトンネルの連続だ。ほとんどどれもが新しく、歩道も広くて快適。一部工事中で片側通行のものもあったが、警備員が丁寧に指示してくれる通りに逆走して問題無し。

積丹西海岸に多い立派なトンネル立派なトンネル

例によってあまり景色が見えないのが残念だが、その分アップダウンが少なくて楽ではある。距離があるのであまりゆっくりせずに走り続けて神恵内に到着。村の規模はそこそこだが開いている店はあまりない。とりあえずキャンプ場に向う。国道から急坂をえっほえっほと登ったところに神恵内青少年旅行村がある。

神恵内青少年旅行村神恵内青少年旅行村

受付に行ったlulunを外で待っているがなかなか出てこない。後で聞くと管理人がおしゃべりで知りたくもないことを含め色々と言っていたらしい。たとえばこの少し手前の盃(さかずき)集落のキャンプ場ならタダなのに本当に1600円も出して泊りたいのかとか。親切のつもりなのかもしれないが客を馬鹿にしている。こっちだってチャリダーだし理由があって来ているのだ。でももう二度と使わない。

神恵内国民休暇村神恵内国民休暇村

設備そのものはまあまあで可もなく不可もない。決して悪くはないし手入れもしているのだが、熱意は感じられない。この日のキャンパーは我々と小型車で来ていたもう一人だけ。ここが神恵内の「観光の目玉」だというのはちょっと気の毒。

神恵内国民休暇村神恵内国民休暇村

良いところと言えばすぐ隣に温泉があることなのだが、この竜神荘はほぼ普通の銭湯だ。規模も小さいし露天風呂もない。入りに来ているのもじいちゃんたちで、温泉を楽しみにいているというよりはただ汗を流しに来ているという雰囲気。ともあれ風呂が近いのは嬉しい。

温泉竜神荘温泉竜神荘

lulunがテントを乾かしている間、kameは村へ戻って夕食の買い出し。食料を売っている店は2軒ほど、うち1軒には「朝イカあります」との張り紙があったのでタイカレー用にイカを購入。ついでにビールも。

ビクトリノックスでイカをさばくkameビクトリノックスでイカをさばくkame

風呂上がりにビールを飲んでから作業に取りかかる。流し場でイカをさばき、カレーを煮ながら岩内で仕入れたジャガイモ焼酎、五升譚を飲む。確かに芋焼酎の親戚らしい味がするのだが、サツマイモとはやはり違う。強いていえばサツマイモのほのかな甘味を取り除いたドライな風味といおうか。

ジャガイモ焼酎、五升譚ジャガイモ焼酎、五升譚

イカのタイカレーは我ながらおいしくできた。ワタを使おうかどうか迷い、結局入れなかったがこれでも十分味わい深い。辛い辛いと言いながらも久しぶりの濃厚で刺激的な味わいは嬉しい。

イカのタイカレーイカのタイカレー
イカのタイカレーイカのタイカレー

食事前に夕日の位置を確認していたのだが、後片付けをしながら気がつくとけっこう空が暗くなってきている。酔っているのに慌てて走って夕日を見に行ったら、水平線のところにある雲の向こうにちょうど日が沈もうとしているところだった。

神恵内の夕日神恵内の夕日

日が沈むと水平線上の漁火が目立つようになる。今晩のイカを釣った船がこの中にいる確率は高い。

神恵内の漁火神恵内の漁火

暗くなったら就寝。

GPSトラックのGoogle Earth KMZファイル