評価:3/5点
チチェンイツァの帰りにそのままタクシーでDestilería Mayapanへ。ここはサボテンで作った蒸留酒、つまりテキーラの製造直売をしているところだ。
テキーラという名称はシャンパンみたいに厳格な定義があるのでメスカルと言うのが正しい気がするが、メスカルはメスカルでやや緩い定義があるらしいのでややこしい。面倒なのでここではテキーラとしておこう。
感動的にボロいタクシーの運転手が、あっちに行ったら帰りの車がいないから待っててやる、と言うので交渉成立。観光客はぽろぽろ来ているようだけど確かにタクシーはいなさそう。蒸溜所の周辺にはサボテン畑。ツアーを頼むと一人50ペソで係員のおばちゃんが案内してくれる。
今回目からウロコが落ちたのはこのサボテンの根本の部分がテキーラになるということ。てっきり葉の部分を絞るんだと思ってた。このパイナップルが収穫できる大きさになるには6年ほどかかるらしい。
このパイナップルを刻んで4日間蒸し焼きにするらしい。これで糖度が上がるそうだが、できたものを食べさせてもらったけどけっこう甘い。同時に煙いぐらいの香ばしさが得られるようだ。
こいつを潰して4日間発酵する。
蒸留器からチョロチョロと流れ出ているのがテキーラの原酒。生ぬるいせいかちょっと癖を感じる。
写真の通り設備はとてもこじんまりしているので本当の工場は別にあるのかと思ったけどこれだけみたい。少量生産なのでここでしか売ってないらしい。
テイスティングは新しいものから順番に5種類。スモーキーで香ばしく、グレナダのThe Rivers Rumみたいに尖って煙いものがだんだんとろりと丸くなって煙くなくなる。真ん中のanejoが香ばしい泡盛の古酒みたい。もっと古いと樽の香りが強くなり古いラムと似てくる。anejoと白を少しだけ購入して泡盛的な飲み方をすることにした。
テキーラというものはちょっと癖があってとっつきにくいと思っていたが、やはりというか奥が深くて魔界の入口を覗いた気がする。メキシコは広いので各地のテキーラを味わう楽しみは確実にあるな。