ボストン：2日目
2014年10月5日（日）
晴天。朝食を買いに外に出ると昨日とは全く別世界のような光に心が弾む。今朝は 9度と冷え込んでいるが、恐れたほどは寒く感じない。
朝食は朝7時から開いている Sofá Café で、カフェオレとともにクロワッサンなどを買ってみた。
評判が良いのは理解できるものの、パンは昨日焼いたもの。午後のお茶の時間にはよいかもしれないが、朝食にはちょっと残念なお店だった。朝一番に焼きたてがないのは許せん。
午前中は街歩き。昨日も何度か通ったホテルの近くのボストン図書館前の Copley Square からスタート。ここがボストンマラソンのゴール地点になっている場所だそうだ。ということは、去年の大会で爆弾騒ぎのあったところではないか。あれからまだ一年数カ月だ。
広場にはマラソンにちなんだ「ウサギとカメ」のオブジェやトリニティ教会があり観光客が集まっている。回廊やステンドグラスが綺麗だそうだが、外から眺めるだけに。新旧の建物が不思議なぐらい違和感なく混ざり合っている街だ。
Trinity Church & John Hancock Tower
次々と教会が目に留まる。実に多い。さすが、信仰の自由もを求めて多くの人がやってきた地だ。
北にあるので冬場は少しでも光がほしいのだろう。これでもかという勢いで出窓を作っている。出窓観察が楽しい。
古い警報機を発見。まだ現役なのだろうか？
Boston Public Garden と Boston Common という2つの大きな公園が繋がった緑の豊かなエリアがあり、観光客も地元の人達も快適な日曜日を楽しんでいる。
公園の側にあるボストンの裕福な方々のお住いが並ぶ Beacon Hill方向に進む。品のあるお家に品のある方々がお住まいのようで、窓辺の植物もお洒落だ。
電車に乗ってさらに北に移動。
Rose Kennedy Greenway は高速道路を地下に埋めてその上を公園にするという大事業の末にできたグリーンベルト。場所によって雰囲気が変わるところがいいな。
椅子が並べられているところがあったが、ニューヨークだとあっという間に椅子は消えてしまうだろう。それだけ治安が良い街なのだ。
噂に聞いた秋のクロッカスが咲いていた。一度見てみたいと思っていたのでニタニタと顔が緩む。
Quincy Market は、かつてはいわゆるマーケットだったものの、現在は飲食店などのスタンドやレストラン、お土産物屋がにお店が並び観光客で賑わっている。建物の横や地下にもお店があり予想以上に大きかった。
フェリーでインナーハーバーに出て、海上からボストンの街を眺めようと港の方に行ってみると、すさまじい行列に唖然として退散。みんな同じことを考えているのだろうか。
港を歩いていると、良さげな鉄の古い橋が。lulun の歩みが早くなる。歩いて渡ることができる。
すぐ隣に架けられた新しい橋を渡って戻りながら、渡ってきた古い橋を眺める。美しい。
kame が目星をつけていたランチスポット James Hook Lobster が、ちょうど新しい橋を渡りきったところにあった。ロブスターロールの昼食。
今回の旅では Back Bay駅を利用するので、その一つ先のボストンの終着駅 South Station は使わないが見学ぐらいはしておくのが礼儀だろう。ネオクラシックの立派な建物の中に入ると最近大掛かりに拡張改築したようで明るいこざっぱり感がある。古い部分も残されていおり、終着駅らしい空気とともになかなか使いやすそうな駅だ。
Isabella Stewart Gardner Museum
次は電車で Isabella Stewart Gardner Museum へと移動。昨日訪れた ボストン美術館 のすぐ近くにある。この2つの美術館を2日以内に訪れると2つ目が2ドル安くなる。
館内は撮影禁止だったので写真はないが、イタリア風の中庭の眺めがすばらしい。ベネチアが大好きだったイザベラさんが、15世紀のベネチアルネッサンス風に作らせたそうで、センスの良い建築家を見つけてきたようだ。20世紀初頭の建築当初から透明な屋根付きだったというのもすごいが、今だったら開閉式にして、天気の良い日には外気が流れてくるようにしたいものだ。
3階までが美術館で、4階が住居となっている建物で、中庭を楽しみながらコレクションを見て回ることができる。展示してあるものといえば、西洋の絵画から調度品、そしてアジアのものなど雑多に展示されていて「混沌」という言葉がふさわしいようなところだ。父親から相続した遺産で買い集めたということだが、残念ながら美術商のいいカモだったのかもしれない。もっとも、芸術家にとっては良いパトロンだったのだろう。
Copley Square に戻ってボストン図書館の中を見学。中に一歩入ると由緒正しい空気が満ちている図書館だ。
リーティングルームも静かで、読む・学ぶという世界が広がっている。緑のスタンドはニューヨークと同じような感じだ。
亀の台座のスタンドに目がとまる。我が家に欲しいが、似合わないかな。
くつろぎ感いっぱいの中庭が気に入った。ニューヨークの中央図書館と似ているところが多いけれど、これはない。ニューヨークにあったら、時々来たいものだ。カフェも併設されていているところもよい。
McWilliams Hanwood Estate Shiraz 2012
ホテルで一休みして、昨日飲み損ねたサービスのワインを食前酒とするべく一階に降りる。今日は日曜日なので宿泊客が少ないのか、我々が一番乗りだったし、その後もあまり人が集まらない。McWilliams Hanwood Estate のシラーとシャルドネで、どちらもなかなか良いではないか。
Salty Bigでの夕食のあとは、夜の散歩で再び Beacon Hill へ。明るい時とは違う。外観はわかりにくくなるものの、灯りが付いているところの中の様子がよくわかる。センスの良いお住まいが多い。街頭の明かりがほの暗く雰囲気の良い夜の街だ。
