Myanmar Baptist Church Fun Fairで会ったおばちゃんに教わった謎のミャンマーイベントの日がやってきた。こういう情報に関しては絶大な信頼感のあるEating in Translationですらこのイベントのことは察知していないようだ。
本当にあるのだろうか、と半信半疑で一応Sunnysideあたりでお昼ができる店をバックアップに用意して出かけた。会場のAviation High School前まで来ると何やら人の気配がある。
食堂の入口まで行くと中に人はいるがいつものような賑わいはない。ドアのところに食券売りのおばちゃんがいないのもちょっと不自然。入ってすぐのとこではチャリティーがTシャツを売ったりしているのでやはりボランティア活動が盛んなミャンマーらしい。
壁沿いにぐるりとあるはずの料理が今回は半分ぐらいしかない。残りの壁沿いは血圧やら体重やらを量ってくれるテーブルが並んでいるが係員は全員暇そうだ。中央には普通に食堂らしく長いテーブルとベンチが並んでいるが、糖尿病やらのプレゼンが行われているようなので本当は健康関連のイベントで屋台も出ているということのようだ。スピーカーからわからない言葉が聞こえ、人々が目的があるのかないのか集まってだらだらとしている風景は東南アジアっぽくて好ましい。
すぐに例のおばちゃんに遭遇。こっちこっち、と手招きしてピンクの飲み物に誘導してくれるが、あとでね、とひとまず食べ物を物色。
食べ物のテーブルには英語表記がないところもあるが、最初のターゲットにはShwedaung Noodlesと名前が見える。
細めの平麺、スープ、煮た鶏肉、キャベツ、細い揚げ麺、豆粉という組み合わせ。Shwedaungはミャンマー北西部にあるようだが、あっさりしたスープでうどんのよう。パリパリの揚げ麺と生キャベツの食感がアクセントになって美味。
次は焼きそば。これも薄味で広東か潮州あたりの料理みたい。
焼きそば屋は黄色いご飯も売っている。大きな鍋の形におこげが形成されているのが目を引く。
餅米でココナツと一緒に食べるもののようだ。米もココナツも黄色いのだでターメリックで着色しているようだが特に風味は感じられない。もっちりとしてわずかな甘みが良い。
ミャンマー語しかない張り紙の店の前を通るとおじさんが「シャンラーメン」だと言う。Shan Noodlesなら食べたことあるけどまあいいか、と一つもらう。米麺にたっぷりの肉味噌(?)ダレと漬け物の組み合わせ。
おばちゃんのピンクドリンクは前回よりもあっさりとして癖がない。かなりいい加減に作っているので毎回味が変わるようだ。具にはプリンのようなものも入っている。味的には今回のほうが好みだ。
持ち帰りにはカレーと思っていたのだが食べているうちに品切れになってしまった。ショック。
麺はもう色々食べたし時間を開けるのはどうかとも思うので豆腐にした。初めて食べた豆腐は別にどうってことない味だったけど食べ放題イベントで出会った豆腐は美味かったのだ。今回のはダシの風味はあまりしないが負けずに美味い。意外と奥が深いぞ。
デザートは何にしよう、と物色していたらプリンのようなものがあった。よく見ないとわからないぐらいだが二種類あって、一方はタピオカ、もう一方は小麦粉でできているらしい。小麦粉の方は火にかけて練るのに1時間、焼くのに1時間半かかるとおばさんが言っている。悩んだ挙句にタピオカを選択。
隣のテーブルで豆腐を買って引き上げようとしたらおばさんが「こっちもあげる」と小麦粉バージョンもくれた。優しい人たちだ。
帰って食べると確かに似たものだが食感だけでなく味わいも微妙に違う。二人では食べきれないので翌日職場に持って行くことにした。ピンクドリンクに入っていたプリンはこれに間違いない。その日に現地で調達できるものを適当に放り込んだりするのだろう。
カレーが買えなかったのは残念だったし料理の種類も少なめだったが十分食べきれないぐらいはある。人が少なめなのでゆっくり座って食べられたのも嬉しい。
4回もミャンマーイベントに行ったのがこの夏最大の収穫だった。次回は来年の夏までないかもしれないが十分堪能したし良しとしよう。それまではミャンマー料理作りの修行を積むか。