評価：3/5点
我が家の定宿The Inn at Lost Creek内のレストラン、9545は以前は素晴らしかったが去年はシェフ不在になって悲しい思いをした。それが今シーズンはタイ料理屋として再出発しているというではないか。行ってみねばなるまい。
店名はSiam's Talay Grilleとなっていた。確かSiamというのはCoonskinリフト下あたりのタイ料理屋だから、あそこがMountain Villageに支店を出してきたということなのか。
オフ期間中に大々的な改装をしたようで、以前ロビーだったスペースや不動産のオフィスを吸収し、廊下を隔てたバーまでがレストランになっている。谷で夕食を食べた帰りに前を通ったらけっこう客が入っていて、何やらタイスキらしきものも見えた。Montroseからの車の運転手もおいしいと言っていたのでこれは期待できそうだ。
念の為にOpen Tableで予約を入れたのだが、17:30と早いせいか着いてみたらガラガラ。店内は山小屋風のThe Inn at Lost Creekと東南アジアが折衷されていてやや不思議。
テーブルのレイアウトも微妙に違和感あり。
宿にあったレストランガイドでメニューを予習しておいたのだが、店に着いてみると饅頭やロールの類の種類がとても多い。なるほど、これが「シーフードとタパス」を標榜している所以なのか。当初の予定ではカオソーイとショートリブだったのだが、ココナツとレモングラスのシーフードスープが美味しそうなのでそちらを頼んだら、Emmylou Harris似の店員がこれはたっぷり二人分ある、というのでショートリブは断念。
Kim Crawford Marlborough Pinot Noir
今日は一杯だけワインを注文。ニュージーランドのピノ・ノワがちょっと変わっていてなかなかよろしい。
スープはタイスキ鍋でたっぷり。そうか、タイスキに見えたのはこのスープだったのか。酸っぱくて塩気が強いが濃厚でうまい。魚介類はイカ、エビ、ホタテで、火の入り加減が絶妙。やや場違いだが表面にはチチャロンとアスパラが。
饅頭もうまい。豚バラは五香粉が効いた中華風。これもきちんとしている。
カオソーイはパリパリ麺が主体で普通の麺の量が少ない。スープは甘くてピリリと辛く、香りが良いのでこれもとてもきちんとしている。
デザートメニューにはカスタードと餅米などという魅力的な品が見えたのだが、満腹でとても無理なので前述の店員に「お昼もデザート出す？」と確認して再訪を期すことにした。
この晩は身体がココナツミルクになった気分で、レモングラスの摂取過多のためか二人とも眠れず困った。
そうして最終日の昼に再訪。あれ？メニューが縮小されていてショートリブがない。若い男の店員に訊くと「当店はタイ料理なのでショートリブなどは置いてません」などとのたまう。いや、数日前に夜来たらメニューにあったぞ、と言うと「お昼はお客様がさっと食べて滑りに戻れるように軽い料理を揃えております」だと。仕方ないのでパナンバーガーとまたもやカオソーイを注文。
少ししてYelpのチェックインで10%オフのクーポンがあったので、別の店員に言うと「伝えておきます」と言う。早く滑りに戻れるように、という割にはなかなか料理が出てこないじゃないか。けっ。
ようやく運ばれてきたパナンバーガーは一瞬肉の臭みを感じたが、その後は香ばしさが勝ってけっこううまい。パナンソースはやや甘みと香りがあるがあまり感じない程度。ブリオッシュ記事のパンも良いし、ちょっとひねったバーガーとしての水準はけっこう高い。
カオソーイは丼に入っている以外は前回と全く同じ。麺の量が多く感じるのは気のせいか、それとも昼は炭水化物を増量しているのか。
それではデザートに念願の餅米カスタードを、と思ったらなんとカスタード切れているという。がっかりして勘定をしたら案の定Yelpのディスカウントが引かれていない。使えない男だ。
味は良いし9454の後継に値する力の入りようだが、昼のホール要員が無能すぎる。まだ開店後間もないのはわかるが、早急に対策を講じていただきたいところだ。